№76 渓谷での攻防戦・結
召喚していられる時間を終え、サーヴァントらはいなくなっている。
そうしたなか、“ジェネラルビートル”が再び勢いよく降下して、〝ドォオンッ!!〟と着地した。
これによって、幾つもの岩場が揺れ、[Team S]がバランスを崩しかける。
ボスキャラの正面では、“リーダーのシリウス”が踏ん張っていた。
そんな彼が乗っている岩の下に、ジェネラルビートルがツノを滑り込ませる。
次の瞬間、ボスが岩をひっくり返す。
「ぬおッ??!」
仰向けになったシリウスの後方で、先程の岩が2回ほど弾む。
「ぬッうッ。」
起き上がろうとするシリウスへ、ジェネラルビートルが〝ギュン!〟と低空飛行した。
「くッ。」
急ぎ構えた[大楯]に、ボスのツノが当たる。
「んおッ!!?」
4Mほど後ろに【ノックバック】されてしまったシリウスは、
「ぐあッ!」
別の岩に背中を叩き付けられた。
こうしたところで、ジェネラルビートルが改めて上昇しだす。
“白魔術士のセイラン”が、
「ソロヒール!!」
シリウスを治癒するなか、“ガンナーのスイ”と“アーチャーのサザミン”がボスに狙いを定める。
またしても8Mぐらいの宙で止まったジェネラルビートルに、スイとサザミンが殆ど同時に仕掛けた。
スイが撃った弾丸はボスの右側へ、サザミンの射った矢は左側へと、放たれる。
それらが、双方の後ろ羽を貫く。
上手く飛べなくなったジェネラルビートルは、直立のような姿勢になり、ふらつきながら落ちだす。
次第に距離が縮まってくるなか、
「ソソ!」
「ヤツの腹に雷を!!」
ソリュウが促した。
「う、うん!」
これに応じた“少年黒魔術士”が、
「サンダーボール!!」
【雷の玉】をヒットさせる。
感電して、〝ぐらぁ~〟と仰向けになり、背から墜ちるボスだった。
シューラなどより下方の地面で、ジェネラルビートルが軽めに痙攣している。
そこへ、既に立ち上がっていたシリウスが、
「攻撃だ!」
こう指示するのであった。
それによって、ボスの腹部へ飛び乗った“少女剣士のシューラ/武士のソリュウ/騎士のサーガ/武闘家のサイザー”が、武器で刺したり突いたりする。
[血のエフェクト]が噴射したところで、
「一旦、離れてくれ!!」
シリウスが新たに声をかけた。
各々が近くの岩場に移るタイミングで、ジェネラルビートルの腹に[弾]と[矢]が直撃する。
【スキル】が付与されていたらしく、ボスは【2割スピードが遅くなる】のと共に【混乱】に陥った。
更には、
「エクスプロージョンボール!」
ソソの【魔法】にて、ジェネラルビートルの中央あたりが爆ぜる。
「今のを繰り返そう。」
こう判断したのは、シューラだ。
かくして、先程の四名が再び[ATTACK]を行なった……。
数十秒後。
[薄紫色の粒子]と化したボスを、誰もが安全な場所で注目している。
止めになったのは、ソソによる【爆発の玉】だった。
「勝てたな。」
「ソウヤを失ってしまったが…。」
ふとサイザーが呟いた事で、メンバーが悲しげになる。
サイザー自身も辛そうだ。
暫しの沈黙を経て、深く溜息を吐いたシリウスが、
「兵士たちの話しを聞こう。」
どうにか気を取り直すようにして告げた。
それによって、二人の兵へと、パーティーが歩いていく。
いささか肩を落としつつ―。




