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Arousal of NPC‘s  作者: ネコのうた
Chapter 1/最初の国
6/125

№6 初陣・後編

シューラの腹部に当たった【火の玉(ファイヤーボール)】が〝ボウッ!〟と燃えて、消えた。

ダメージをくらった本人は、

「くッ。」

軽く表情を歪める。

服が焦げたりしていないのは、ゲームならではだ。

いずれにしろ、隙が生じたシューラの胸元を、一匹の[ダークマウス.Jr]が“木製の短槍”で突きに掛かった。

反応が遅れて、防げそうにも躱せそうにもなく焦るシューラの、右斜め後ろから〝パンッ!!〟という音が聞こえるなり、

「ピギィーッ!」

左目から流血したネズミが、よろめく。

それ(・・)は、【ガンナー】の射撃によるものだった。

「ありがと、スイ。」

お礼を述べたシューラに、

「どういたしまして。」

40代前半で、銀髪ロング・瞳は緑・黒肌の女性が、微笑む。

この間に、シューラの脚に噛み付こうと、[ダークドック.Jr]が襲ってくる。

それよりも早く、直径15㎝の魔法陣を構築したソソが、

「アイスボール!!」

魔法陣と同じ直径で“(いびつ)な球体の氷”を放った。

これが鼻付近に直撃したドックは、

「キャインッ!」

悲鳴を上げて、地面で仰向けになったのである。

「ナイス、ソソ。」

シューラに褒められた[少年黒魔術士]が〝へへへっ〟と嬉しそうにした。

周囲に気を配るシューラの左横から飛び出した[初老の武士]が、先程の“ダークマウス.Jr”へと、木刀を横に払うも、槍の()で〝ガツッ!!〟と受け止められてしまう。

互いに武器を押し合うなか、

「こっちは儂に任せて、お主は“犬っころ”を倒せ、シューラ!」

そのように伝えたのである。

「うん、分かった、ソリュウ。」

〝後部で束ねているセミロングヘアーと、鼻の下&(あご)(ひげ)は、白髪(しらが)交じり〟といった60代半ばの男性に応じた[金髪セミロングの少女剣士]が、態勢を整えた“ダークドック.Jr”へと駆けてゆき、[木の中剣]を振り下ろす…。


〝グッ〟と身を低くした一羽の[アルミラージ]が、〝ブンッ!〟と上体を起こすなり、(つの)から最小直径10㎝×最大直径20㎝×長さ50㎝の[竜巻]が発生したのである。

いや、寧ろ、[つむじ風]と言ったほうが正しいかもしれない。

この“風の渦”が、スライムに(とど)めを刺したばかりのサーガの左側面にヒットして、消滅した。

20代前半でショートの髪&瞳がブラウンの[爽やかイケメン騎士]が、少しフラついたところを、赤色のチューリップみたいな“食人花”が呑み込もうと、(くち)を広げる。

だが、ソイツの茎に、【武闘家】が“右の回し蹴り”を見舞ったことで、難を逃れたのであった。

「すまない、サイザー。」

軽く会釈した【騎士】に、

「なぁに、さっき助けてもらったから、これで“お相子(あいこ)”だ。」

銀色の短髪/顎髭(あごひげ)/緑の瞳/黒肌という“40代半ばの男性”が穏やかに返す。

そこへ、[食人花]が尖らせた口から“ピンク色の霧”を〝ぷしゅぅ――ッ〟と噴出したのである。

「むッ?!」

サイザーは、咄嗟に左手で、自分の鼻と口を塞いだ。

左に居たサーガ・シューラ・ソリュウは、まともに吸ってしまい、膝を着いたり、しゃがんだりして、眠ってしまった。

この好機に、アルミラージがサーガに体当たりしたのである。

他にも、シューラの左頬をドッグが爪で引っ搔き、ソリュウの頭をネズミが槍で叩く。

それらによって目を覚ました最前線の三人であったが、どれもが“クリティカルダメージ(致命的な損傷)”だったようで、[ヒットポイント(HP)]を大幅に削られてしまったみたいだ。

なお、人であれモンスターであれ、どの血も本物ではなく、エフェクト(加工)らしい。


サイザーが“右のアッパー”で、花を殴る。

立とうとするシューラ達を、残りの魔物らが攻撃しようとしていた。


サザミンが[木製で短い弓]の(つる)を引いたところ、ホワイトに輝く“一本の矢”が自動的に形成されたのである。

50歳前後で、金髪ロング/青い瞳/白肌の[女性アーチャー]が矢を()った。

これ(・・)がアルミラージの左頭に刺さるなか、スイが“弾丸”をネズミの左肩に、ソソが直径10㎝の【|エクスプロージョンボール《爆発の玉》】を子犬の右腹部に、ヒットさせる。


更には、シエルが“右の大外”から前方へとダッシュした。

銀髪ショート・緑の瞳・黒肌で“サウスポー(左利き)”の[女性アサシン]が、もう一体のスライムに[木の短剣(たんけん)]を繰り出す。


攻守が入れ替わっていくなかで、金髪オールバック&瞳が青い【シールダー】たる30代前半のシリウスが、

「セイラン!!」

「回復魔法を!」

右斜め後ろの【白魔術士】に促したのである。

「一人ずつしか無理ですけど、まずは、どなたを??」

ゆるふわライトブラウンロングヘアー/黒い瞳/白肌で20歳ぐらいの彼女が尋ねたら、

「シューラだ!!」

「あいつだけは死なすわけにはいかねぇ!」

そのように答えたシリウスに、

「危ない!!」

真後ろのサキが告げた。

白髪交じりのヘアーを“お団子”にしている60代前半の【召喚士】による知らせに、〝ハッ!!〟としたシリウスが、前を向いたところ、元気なほうの[ダークドック.Jr]が飛び掛かってきていたのである。

回避が間に合いそうにないシリウスの左斜め後ろで、

「土よ。」

ある男が呟くなり、直径15㎝程の範囲で道が1Mせり上がり、犬の胴体を捕らえたのだった。

「ありがとよ、ソウヤ。」

感謝したシリウスが、〝ジタバタ〟もがいているドッグの額を、[木製大楯]の外枠で叩くモーションへと移行する。


50代前半の男性である“ソウヤ”は、背丈170㎝かつ細身で、セミロングヘアーと瞳が黒い。

長袖と長パンツの甚平(じんべえ)みたいな和装&足袋(たび)はホワイトで、草履(ぞうり)を履いていた。

そんな彼は、【陰陽師(おんみょうじ)】との事である。

ちなみに、“土”とは異なる自然も扱えるのだそうだ。


一方、セイランは、 “杖”の先端で直径30㎝の魔法陣を展開していく。

この流れで、

「ソロヒール!」

と、彼女が唱えたら、全身を“空色の淡い光り”に包まれたシューラが【治癒】されていった。

ほぼ同時に、サーガとソリュウが、

「HP回復ポーション!!」

こう発言したところ、それぞれの眼前に[透明の小瓶]が〝シュン!〟と転送されてきたのである。


それは、初回ログインの特典として[アイテムBOX]に幾つか納められている“品物”の一つらしい。


この瓶を片手で掴み、(せん)を抜いて、中に入っている“スカイブルー色の液体”を飲み干していく騎士&武士であった―。


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