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Arousal of NPC‘s  作者: ネコのうた
Chapter 1/最初の国
3/124

№3 いざ、冒険へ。

シューラ達が“ノースイースト(北東)ギルド”で受注していた頃、[イッチューズ]は広場で方針を決めていた。


「まずは、ギルドで登録したいから、地図をチェックしようぜ。」

【武士】であるヤトが、右の(てのひら)を、宙で、左から右に〝スッ〟と動かしたところ、[超薄型画面]が出現したのである。

更に、クマッシーとニケも同じ事を行なった。


身長168㎝かつライトブラウンでスポーツ刈りの“クマッシー”は、若干ふくよかな体型をしている。

黒色を基調とした布製の長袖&長パンツに、茶色でレザー()のセミロング手袋とショートブーツを、装備していた。

更には[木製の大楯]を背負っている。

彼もまた【シールダー】なのであろう。


背丈165㎝に、金色サラサラショートヘアーで、青い瞳の、“ニケ”は、標準的な体つきだ。

布製の長袖と長パンツに、レザーのセミロング手袋&ショートブーツは、ブラウンである。

左手に[木の棍棒(こんぼう)]を持っていることから、ジョブは【戦士】だと推測できた。


男性陣の動作を見て、

「へぇー。」

興味を示した様子の少女を、

「カリン。」

「お前たちも、やってみろよ。」

ヤトが促す。

それに、

「分かった。」

と、カリンが頷く。


スレンダーな彼女は、身長162㎝で、ブラウンセミロング三つ編みに、白猫の耳&尻尾が付属している。

ホワイトを基調とした簡素な長袖&長パンツといった“旅人の服”に、ブラウンで革製のロング手袋とロングブーツを、着用していた。

左手には[木製で短めの弓]を握っている。

間違いなく【アーチャー(弓矢使い)】だろう。


「“地図”って書いてある箇所をタッチしてみ。」

ヤトに従い、誰もが、この文字を、指先で触れた。

次の瞬間、フラルン帝都の[MAP(マップ)]に切り替わったのである。

「地図は、拡大と縮小が出来るから、割と便利なんだぜ。」

ヤトが伝えたら、

「流石は、過去二作品をプレイしただけあって、詳しいわね。」

別の女子が、少なからず感心していた。

そのリアクションに、

「まぁな、セブン。」

ヤトが嬉しそうに微笑んだ。


“セブン”は、背丈164㎝で華奢な、黒髪ショートの少女である。

長袖&長パンツの甚平(じんべえ)みたいな和装に、足袋(たび)と、草履(ぞうり)は、黒色を基調としていた。

背中には[短めの木刀(ぼくとう)]を備えている。

きっと【(しのび)】だろう。


「ここの都には、ギルドが二つ在るみたいだね。」

「北東と南西に一つずつ、て、感じで。」

「どっちにする? エイト。」

クマッシーに訊かれた女子が、

「え?!」

「私??」

いささか驚きながらも、

「んー、……、南西、かな?」

このように答えた。


標準的な体型の“エイト”は、身長157cmで、ゆるふわセミロング金髪に、青い瞳をしており、狼の耳と尾が付いている。

布製でホワイトの長袖ワンピースに、スカイブルーのマントを羽織り、ブラウンでレザーのロングブーツを履いていた。

どうやら、【精霊術士】らしい。


「いや、クマッシー。」

「リーダーは俺なんだけど!」

「何故、エイトに意見を求める!?」

ヤトのツッコミに、

「あ、ごめん。」

「エイトのほうが、ヤトより、僕の近くに居たから、つい。」

クマッシーが弁明する。

「そっか。」

「なら、まぁ、いいけど。」

ヤトが納得するなか、ニケが、クマッシーの左耳あたりで、

「今のは、ちょっと露骨だったんじゃない?」

〝ボソッ〟と指摘した。

それにクマッシーが〝ギクッ!!〟として、

「いやいや、そういんじゃなく、その…。」

口ごもってしまったのである。

周りは何があったのか理解できず、不思議がっていた。


クマッシーは、エイトに恋心を抱いている。

現段階で知っているのはニケだけのようだ。

要は、エイトと会話したくて仕方ないクマッシーと、これを察しているニケ、といった図式である。

ちなみに、[イッチューズ]は、中学二年生になって間もない13歳の集まりだった。


「じゃあ、南西を採用するとして……。」

「地図上に幾つかのシンボルマークがあるだろ。」

「それらのなかで、行きたい場所をタッチすると“瞬間移動”できるから、あっちで合流しようぜ。」

ヤトが、仲間に告げたのである。



ほぼ同時刻に、[Team(チーム) S(エス)]は、“ノースイーストギルド”の建物から外に出てきたところだった。

それなりに離れた北側に(そび)える城が視界に入り、パーティーメンバーが足を止める。

「おっきいねぇー。」

独り言かのように述べたのは、ある少年であった。

「そうだね。」

「いつか機会があったら、もっと近くで見てみよう、ソソ。」

シューラの提案に、

「うん!」

この男子が満面の笑みとなったのである。


背丈144㎝の彼は、10歳前後の年齢だろう。

ショートの髪に、瞳は、ブラックだ。

簡素な長袖&長パンツといった“旅人の服”は黒色で、革のショートブーツは茶色である。

右手に50㎝程の長さで“細めの樫”といった[マジックワンド(魔法の杖)]を持っていた。

そんな“ソソ”は【黒魔術士】みたいだ。


「とりあえず、先を急ごう。」

シューラの求めに応じて、シリウスが[超薄型画面]を操作するなり、全員が“テレポート”したのである…。


開かれた[アーチ状の西門]の両脇には、長槍を所持した兵士が一人ずつ直立していた。

この近くに、老人たちが待っていたのである。

三人は男性で、一人は女性だ。

身長や、体型に、ヘアースタイルは、様々だった。

なお、四人とも白髪(しらが)である。

「なんか、一人だけ、頭上に“金色のダイヤ”みたいなのが浮かんでいるんだが……。」

リーダーたる“シリウス”が瞼を〝パチクリ〟したら、

「…………。」

何やら考え込んだシューラが、

「〝あの人に話しかける〟っていう“目印”らしい。」

そう教えたのであった。

この情報によって、

「ふむ…。」

「あんたらが“遺跡の調査団”か??」

シリウスが、腹部あたりまで白髭(しろひげ)を伸ばしている男に尋ねたところ、

「お主らが護衛してくれる冒険者たちに相違ないな?」

「もし、装備品や回復薬に不安があるのであれば、南西の遺跡へ向かう前に、まずは、西の町に進むのが良かろう。」

「途中で襲ってくるであろう魔物たちを倒せば、ジュエルやアイテムが手に入るからのぉ。」

「それらを町で売却して、得た通貨で、いろいろと買い揃えるべきじゃろうて。」

「その程度の寄り道であれば、差し支えないから、心配はいらん。」

「では……。」

「儂らは、お前さんがたの後ろを付いて行くので、よろしく頼む。」

一方的に喋り倒されてしまったのである。

「そういう事らしいんだが…、いいんだよな??」

「西の町を目指しても。」

確認してきたシリウスに、

「…………。」

暫し黙って、

「問題ないみたいだから、出発しよう。」

そのように返す“シューラ”だった―。


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