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Arousal of NPC‘s  作者: ネコのうた
Chapter 3/三番目の国
121/129

№121 エジットの王城

“女性アーチャー(弓術士)のサザミン”による[矢]が左腕にヒットした“魔人少年”は【混乱】に陥る。

“魔人少女”は右肩に“女性ガンナー(銃士)のスイ”が発砲した[弾丸]が直撃して【ストップムーブ】となった。

これによって【麻痺】した女子は、直立したまま砂地に落ちる。

そうした女子に、魔法を扱った男子が直径30㎝の【アイスボール】を当てた。

ここに飛んできた“蜂のメラービ”が、少女の首を[針]で刺す。

少年の腹部を突いて【毒】を注入したのは“サソリのディズオン”である。

その男子へと、“暗黒犬のダクドニア”が直径20㎝といった【火の玉】をクチから放つ。

右膝あたりが〝ボウッ!〟と燃えた少年に、“ゴブリンのリン”が[木槍]を払う。

少女へは、“少年黒魔術士のソソ”が最大幅10㎝×長さ30㎝という【三日月状の風】を見舞った。

後ろを振り返った“男性武闘家のサイザー”が、

「助かったぜ。」

安堵したように笑みを浮かべる。

こうしたところで、

「倒そう。」

“少女剣士のシューラ”による呼びかけで、“魔人コンビ”に猛攻を仕掛けるメンバーであった……。


あれから、[Team(チーム) S(エス)]は、魔人はもとより“ワイバーンA

&E”も滅している。

何度となくHPを削られてピンチになる(たび)、[ポーション]や、“女性白魔術士のセイラン”による【魔法】で、治癒して。

また、ゲーム内では、途中で夜となり、朝を迎えていた。

「あー。」

「割と、しんどかったぁー。」

サイザーが天を仰ぐなか、“女性アサシンのシエル”が、

「隊長の頭上、金色のダイヤマークが浮いているわよ。」

“シールダーのシリウス”に伝える。

それによって、[()トカゲ]から降りたシリウスが、

「オレたちの勝利だな。」

“討伐隊の責任者”に声をかけた。

すると…、

「ありがとう!!」

「おかげで成功できた!」

「恩に着る!!」

感謝を述べた隊長が、

「これを、王城の門兵にでも渡してくれ。」

「陛下が報酬を与えてくださる約束になっているから。」

「我々は仲間の遺体を回収して都に戻る。」

[証明書]を差し出してくる。

なお、今回の戦いでは、150名あたりの兵士が亡くなっていた……。



お城の門の両脇に兵が1人ずつ立っている。

どちらにも[金のダイヤ]が見受けられた。

向かって左斜め前の兵士に、シリウスが[用紙]を提出する。

「…………。」

黙読した男性が、

「陛下のもとまで案内しますので、私に付いてきてください。」

回れ右した。

こうして、城内を歩くシューラ達だった……。


[玉座の間]にて。

煌びやかな椅子に腰かけているのは、女王だ。

40歳ぐらいで、どこかクレオパトラを彷彿とさせる。

対面している一同の左右には、大臣や兵長の計10名が佇んでいた。

一歩だけ前に出た40代後半らしき男性が、

「宰相である私から話しをさせてもらおう。」

「なんでも、あの一帯で、異国の司祭が目撃されていたらしい。」

「ソヤツが南の隣国に進んだあと、ワイバーンが狂暴化したのだとか。」

「冒険者として興味があれば、その国に赴いてみるがよい。」

「ちなみに、山を通過して南西に在る町が最も近いぞ、距離としては。」

そのように教え、

「例の物を。」

誰かを促す。

これによって、“若い女性”が[装飾の施されている銀のトレイ]に乗せた[革袋]を運んでくる。

「金貨220枚。」

「陛下に感謝して頂戴するがよい。」

宰相が喋った流れで、

「大儀であった。」

そう告げる女王であった…。



不用品を[換金所]で売却したシリウスは、報酬も含めて皆に平等に配る。

ここから[道具屋]でアイテムを買い揃え、[食堂]で回復した。


外で[画面]を開き、[地図]を確認したシリウスが、

「お。」

「さっきワイバーンとかと戦った場所に瞬間移動できるみたいだぜ。」

「訪れてみるか?」

パーティーを窺う。

異論が無かったことで、【テレポーテーション】するリーダーだった。



兵たちは、もう居ない。

引き揚げたのだろう。

一方で、[火トカゲ]の姿はあった。

全員が跨ったところで、南下してゆく……。


西側は断崖絶壁で海が広がっており、東側は山脈の(ふもと)である。

そうした道を暫く通って、国境を越えた。

ここから南西を目指す。

町に到着するまではまだ時間が掛かるだろう。

補足として、レベルが新たに1つずつアップしている[Team S]であった―。


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