№119 ワイバーン討伐戦③
ワイバーンの“E&F”が、かなりのスピードで低空飛行してくる。
誰もが躱そうとするも、間に合わなかった面子は体当たりされてしまった。
それらは“兵隊の数十名”と[火トカゲ]などだ。
[Team S]は、“少年黒魔術士のソソ/女性白魔術師のセイラン/女性ガンナーのスイ/女性アーチャーのサザミン/女性召喚士のサキ”が、弾かれて、ダメージを負いながら、砂地に転がる。
これは[火トカゲ]に乗っていたメンバーだ。
なお、“リーダーのシリウス”も[火トカゲ]に跨っていたものの、[大楯]を横にして衝撃を和らげたので、落ちずに済んでいた。
他にも、しゃがんだりして回避した“少女剣士のシューラ”などが無事である。
それなりに通り過ぎたEとFは、上昇して、こちらへと体の向きを変えた。
南側からは“魔人コンビ”が宙に浮いたまま近づいて来る。
あと、“ワイバーンA”がまだ存在していた。
そうした状況で、E&Fがクチから直径1.5Mあたりの【ファイヤーボール】を放つ。
降り注ぐ【火の玉】の射程圏内にいる兵士らが慌てだす。
ここへ、砂地に居るAまでもが【ファイヤーボール】を扱う。
躱しきれなかった者たちが〝ボウッ!!〟と燃えるなか、EとFが陸に降りてくる。
Aは、回転して、尻尾で何人かの兵を薙ぎ払った。
既に立ち上がっている[Team S]は、魔法やポーションで【治癒】したり、水を飲んでいる。
そこから、“遠近型の顔ぶれ”が改めて[火トカゲ]に乗っていく。
“接近型”は、悠々と距離を縮めてくる“魔人の少年少女”に身構えた。
こうしたなか、パーティーの中盤にポジショニングしていた“リーダーのシリウス”が、
「オレは、一旦、仲間の最後尾に移動する!」
シューラを始めとした“男性騎士のサーガ・女性アサシンのシエル・男性武闘家のサイザー・男性武士のソリュウ”といった前線に声をかけ、[火トカゲ]を走らせる。
“ワイバーンF”に備えて…。
一方で、“魔人コンビ”がシューラなどの2Mほど手前で止まった。
ちなみに、“ライトジェットヘアの男子”は[サーベル]を、“ショートヘアの女子”が[短槍]を、所持している。
少女のほうはサウスポーらしい。
とにもかくにも。
“魔人コンビ”が揃って直径30㎝の【サンダーボール】を使う。
それらは、砂に足を取られスピードを出しきれず避けれなかったサーガ&サイザーにヒットした。
HPを削られるのと共に感電した二人が、両膝を着く。
ここへ、“魔人の少年少女”が空中から迫る。
男子は[サーベル]をサーガに振り下ろそうとし、女子は[短槍]でサイザーを刺しにかかった。
そんな二人の武器へと、シューラが[ショートソード]を、ソリュウが[小竜景光]を、突き出す。
これによって、“魔人コンビ”の攻撃を阻んだ。
そうしたところで、無防備になっている少年の右脇腹を、シエルが[サイフォス]で切った。
【麻痺】させられた男子は、直立したまま着地する。
女子は、宙で後ろに下がりつつ、ソリュウへと直径30㎝の【アイスボール】を飛ばす。
少し対応が遅れたソリュウは、右肩に当たってしまい、この周辺箇所が凍って、割れた。
こういったバトルが繰り広げられているのと同じ頃。
ワイバーンのEとFが咆哮を放ち、Aは頭突きした。
兵隊と[火トカゲ]が再び固まるなか、スイが発砲する。
それによって、Fは【ストップムーブ】となった。
更には、サザミンの射った[矢]で、Fが【混乱】を起こす。
ぼーっとしているFに、最大直径10㎝×長さ30㎝といった【水の杭】を放つソソであった―。