表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Arousal of NPC‘s  作者: ネコのうた
Chapter 2/二番目の国
112/129

№112 沈静①

頭領たる“人間の男性騎士”と、“人間の男性戦士”が、跪いて項垂(うなだ)れた。

そうした彼らは、装備ごと半透明になっている。

【戦闘不能】に陥ったようだ。


ここまで“女性ガンナー(銃士)のスイ”と“女性アーチャー(弓術士)のサザミン”による攻撃を[大楯]で阻んでいた敵に、他のメンバーが迫りゆく。

ただし、“女性白魔術士のセイラン”や“女性召喚士のサキ”は、待機している。

その二人の前方へと“リーダーのシリウス”が移動した。

万が一に備え、彼女達を護るために。

けれども、どうやら心配はなかったようだ。

対する“人間の女性シールダー”もまた、“少女剣士のシューラ”などによって、【戦闘不能】となったので。


[Team(チーム) S(エス)]が勝利に安堵して〝ふぅー〟と息を吐いたところで、外から勢いよく扉が開かれる。

流れで十名ほどの兵が駆け足で突入してきた。

最後に徒歩で入ってきた“人間の男性”は、装着している[防具]が若干は立派なので、きっと隊長だろう。

室内に広がるようにして整列した兵隊が止まるなり、

「これは、どういう状況だ??」

このように喋った隊長の頭上に[金色のダイヤマーク]が現れる。

シリウスが代表して、

「あんたらは?」

質問したところ、

「この建物から争う音が響いてくると、近隣の住民による報せがあったので、出動して来た。」

「何があったのか説明してくれ。」

そう述べた。

「あー。」

「オレたちは犯罪集団を倒したんだ。」

簡略的にシリウスが答えると、

「……。」

「つまり。」

「コイツラが最近いろいろと悪さを働いていた連中ということか??!」

一旦は驚いた隊長であったものの、

「お手柄だったな!!」

〝ニカッ〟と笑みをこぼす。

次の瞬間、シューラ達は闇に包まれる…。


2秒後。

[Team S]の視界が戻った。

屋外に移っているようだ。

あれから太陽が一層に沈んでいる。

空は薄暗くなっており、町には[篝火(かがりび)]が灯されていた。

[犯罪組織の一同]は、上半身を縄で縛られた状態で立たされている。

こうしたところで、

「我々の調べでは、別室に、盗んだ物と思われる品がいくつもあった。」

「自分はそれらをギルドに持って行く。」

「君たちの事を証言してあげるので、むこうでまた会おう。」

そのように語った隊長が、

「では、あとで。」

【テレポート】した。

これによって、

「じゃ、オレらも。」

シリウスが[画面]を開く……。



[サウスイースト(南東)ギルド]の玄関あたりに、隊長が佇んでいる。

シリウスを認識すると、

「よし。」

「参ろうか。」

(くびす)(めぐ)らして、建物内へと進みだしたのである…。


“窓口のNPC(女性)”と何やら話した隊長が、

「それでは、自分は失礼する。」

「犯罪者どもを一網打尽にできたこと、改めて感謝いたす。」

そうシリウスに伝え、この場より去ってゆく。

「えっと……。」

「報酬、貰えるんだよな?」

シリウスが[受付]に確認したら、

「ご苦労さまでした。」

「こちら、金貨になります。」

女性が[革袋]を差し出してきた。

これをシリウスが掴んだタイミングで、

「現在、新たな依頼がございますが、お聞きになられますか?」

そのように女性が尋ねてくる。

シリウスが振り返って窺ったところ、仲間達が頷いた。

よって、正面を向き直し、

「それじゃ、念のため。」

こう“窓口の女性”に声をかけた。

ちなみに、先ほどの戦いによって全員が1つずつレベルアップしている―。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ