№111 懲らしめるべく④
“少女剣士のシューラ”と“男性武士のソリュウ”は致命傷となっている。
そこを、頭領である“人間の男性騎士”に、熊の半獣たる“男性戦士”が、攻撃しようとしていた。
ここへ、
「スプリットアロー!」
サウスポーである“女性アーチャーのサザミン”が射った[矢]が、10本に分裂しながら、飛んでいく。
それらのうち、6本は“頭領&熊の半獣”が装着している[甲冑]に当たり、ダメージを負わせる事ができなかった。
しかし、2本ずつは、両者の顔など無防備になっている箇所に刺さって、消える。
これによって、彼らの動きが、一旦、止まった。
そこへ、自分たちが受け持っていた敵を【戦闘不能】にした“女性アサシンのシエル”と“男性武闘家のサイザー”が、割って入る。
こうしたなか、“人間の女性シールダー”に【挑発】を使わせないよう、“女性ガンナーのスイ”が何度か[ライフル]で発砲していた。
全て[大楯]で防がれてはいるが、牽制にはなっている。
その最中、“女性白魔術士のセイラン”が、
「ソロヒール。」
“少女剣士のシューラ”を【治癒】する。
隣では、“男性武士のソリュウ”が選択した[HP回復ポーション]を飲んでいた。
一方で、“サウスポーのシエル”が頭領と、サイザーが“熊の半獣”と、間合いをはかりながら対峙している。
こうしたところ、シューラがシエルに、ソリュウはサイザーに、合流した。
その間に、“少年黒魔術士のソソ”が放った【サンダーボール】が“犬の半獣たる男性アサシン”の左腹部にヒットする。
負傷と共に痺れた“犬の半獣”へと、
「一点集中!!」
“男性騎士のサーガ”が好機を逃がさず【スキル】を扱った。
これが胸元に当たった敵は、ダメージをくらいながら、1Mほどノックバックする。
そこを詰めて、更に攻めるサーガだった。
【混乱】を付与した[矢]をサザミンが射る。
右首に直撃した“人間の男性戦士”は、軽く天井を仰いで〝ぼぉーっ〟としだす。
ここまで[シールド]で身を護っていた“リーダーのシリウス”が、その戦士へと[スクラマサクス]を振るう。
騎士である“頭領”にパワーで劣る“シューラ&シエル”はスピードで翻弄していた。
“ソリュウ&サイザー”は、“熊の半獣”を確実に押している。
銃を撃つスイに、サザミンが加わった。
しかしながら、[弾丸]も[矢]も、やはり[楯]に阻まれている。
“犬の半獣”と“人間の戦士”が〖正常〗に戻った。
それによって、再び防御態勢に移ったサーガとシリウスは、敵どもと距離を取るべく、ゆっくりと後退りしてゆく。
“犬の半獣&人間の戦士”が〝じわりじわり〟と寄って来る。
ここへ、ソソが【エクスプロージョンボール】を飛ばした。
気づいた“犬の半獣”は、バックステップで躱そうとするも、少しタイミングが遅れてしまい、顔にヒットして爆ぜる。
HPを削られて尻餅を着いた敵に、[両手剣]を振り下ろすサーガであった。
サーガは“犬の半獣”を、ソリュウとサイザーが“熊の半獣”を、【戦闘不能】に陥らせる。
そうして、サーガは“人間の戦士”へ、ソリュウ&サイザーは頭領へと、向かいだす。
サーガの加勢でシリウスが攻撃に転じた。
ソリュウとサイザーは、シューラ&シエルと一緒に、頭領を囲んでいる。
勝利は揺るぎないであろう[Team S]だった―。