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Arousal of NPC‘s  作者: ネコのうた
Chapter 2/二番目の国
108/129

№108 懲らしめるべく①

薄暗くなっていきつつある夕暮れ時。

“戦士の男性”が[木製ドア]を開けながら、

「付いて来い。」

[Team(チーム) S(エス)]に指図する。

そうした戦士と共に“シーフ(盗賊)の青年”が〝ニヤニヤ〟しながら屋内へと入りだす。

「いきなり攻撃されるかもしれないから、ここは俺が最初に。」

仲間に告げた“リーダーのシリウス”が、男たちに続く。

「では、重装備の我々も、先に行くとしよう。」

“武士のソリュウ”に声をかけられ、“騎士のサーガ”が頷いた。

ここから、なんとなく防御力が高い順で足を進める…。


それなりに広めの[フロア]は、天井も壁も床も[石造り]だ。

ただし、(はり)や柱であったり、部屋の奥に在る扉と階段は、[木製]であった。

これら以外に、幾つか見受けられる[丸テーブル]と[椅子(イス)]も、木で作られたものだ。

その何脚かの椅子には、人間や半獣の男女が座っている。

“剣士らしき男性”が、

「何事だ?」

こう訊ねたところ、[Team S]の正面にいる戦士が、

「俺らの活動内容を知られちまったみてぇだから、口を封じとこうと思ってな。」

そのように伝えた。

これによって、お酒を飲んでいたソイツラが立ち上がる。

全員で8人はいるみたいだ。

そうした流れで、

「おい。」

「頭領を呼べ。」

戦士に指示されたシーフが、小走りで離れていき、階段を駆け上がる。

この(かん)に、

「くッ。」

「また体が動かねぇ。」

“武闘家のサイザー”が眉間にシワを寄せながら呟いた。

再び自動でストップが掛かっているらしい。

数秒後。

さっきの盗賊はもとより、新たな男女5人が二階からゆっくりと下りてくる。

[騎士みたいな鎧]を纏っている男性は、威厳を感じられるので、“頭領”なのだろう。

その男が、一階に辿り着いたところで、

「やっちまえ。」

こう命令した。

犯罪集団が戦闘態勢に移るなか、シューラ達が自由になる。

すぐさま、

「ダクドニア!」

「リン!」

「メラービ!」

「ディズオン!」

「ラウス!」

最後尾のサキが“サーヴァント”を()ぶ。

そうして、バトルが開始された。

ちなみに、室内は手狭になっている。

いずれにしろ。

戦士が振るう[バトルアックス(戦斧)]を、シリウスが[大楯]で受け止めた。

ソリュウは“虎であろう半獣の女騎士”と刃を交える。

“人間の男性アサシン”に翻弄されているのは、サーガだ。

これを“ガンナー(銃士)のスイ”が射撃で救援した。

ダッシュしてきたシーフには、“少女剣士のシューラ”が対応している。

他にも、人間の男である剣士と、“狸の半獣らしき女性武闘家”が、近づいてきた。

そうして、サイザーが剣士と、“アサシンのシエル”が武闘家と、闘いだす。

一方、階段の途中あたりから、“狐の半獣であろう男性ガンナー”が[リボルバー銃]を発砲した。

なお、階段は、側面が壁にくっついており、シューラなどから見て左から右に上がる形状となっている。

この階段の下に[別室に繋がるドア]が設けられていた。

それはさておき。

弾丸がシエルの左肩にヒットする。

「ぐッうッ。」

表情を歪める彼女に、

「ソロヒール。」

“白魔術士のセイラン”が【回復】を施す。

これで、シエルは、傷が治り、削られたHPは戻ったものの、どうやら【スロー】が付与されていたらしく、動きが通常の二割は遅くなっていた。

その所為で、“狸の半獣”による[パンチ]や[キック]をまともにくらってしまう。

よって、

「インタフィア・リリース。」

急ぎ【障害解除】も使うセイランだった―。




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