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Arousal of NPC‘s  作者: ネコのうた
Chapter 2/二番目の国
103/129

№103 紆余曲折③

現実でのAM09:00。

宿屋の外にシューラ達の姿がある。

“リーダーのシリウス”が[画面]を操作しつつ、

「じゃ、ひとまず、換金所の近くに。」

こう告げた。

なお、ゲーム内も朝である。

さておき。

シリウスによって【テレポート】する一同であった……。



その頃、[北の港町]に“武士のヤト”などが【ログイン】してくる。

「さ、まずは何から始めるの?」

(ほが)らかな様子である“アーチャー(弓術士)のカリン”に、

「元気ね、昨日とは打って変わって。」

(しのび)のセブン”が(まぶた)を〝パチクリ〟させた。

「ん?? そぉう?」

「私はいつもエネルギー全開だけど??」

〝ニコニコ〟するカリンを見つつ、“シールダーのクマッシー”が小声で、

「どうやって立ち直らせたの?」

“精霊術士のエイト”に質問する。

「あれから電話したんだけど…、〝あの子とヤトが両想いだってまだ決まったわけじゃないんだから〟て言ったら、〝それもそうだよね♪〟って明るくなった。」

エイトが答えたところ、

「あー。」

(カリンって割と単純なんだな。)

苦笑いするクマッシーだった。

こうしたなか、

「ニケは、難しそうだね。」

エイトに確認されて、

「うん。」

「なんて励ましていいか分からなくって。」

「今日の集合時間を伝えることしかできなかった。」

クマッシーが少なからず申し訳なさそうにする。

一方で、(いま)だ落ち込んでいる感じがする“戦士のニケ”を、

「まだ具合(わり)ぃのか??」

「だったら、ログアウトして、ゆっくり休んでても構わねぇぞ。」

ヤトが心配した。

だが、

「いや、大丈夫。」

「プレイ、する。」

そうニケが返した事で、[イッチューズ]も動きだす……。



[Team(チーム) S(エス)]は、不用品を売った(のち)、[道具屋]で何かと買い揃えている。

ここから、“少年黒魔術士のソソ”による要望で、[乗り物屋]へと【瞬間移動】した…。


屋内にて。

“40代半ばで痩せ型の男性店主”から、ソソ念願の[()トカゲ]を購入する。

店主の説明によれば、〝オート(自動)で、クチから火の玉を発したり、尻尾で敵を薙ぎ払う〟とのことであった。

そんな店主が、

「もし不要になった乗り物があれば、買い取らせてもらうよ。」

このように提案してきたので、[ユニコーン]を金貨十枚で売却する……。


外に足を運んだ流れで、

「とりあえず、ギルドに行こう。」

シリウスによって【テレポーテーション】する[Team S]だった…。


[サウスイースト(南東)ギルド]にて。

“窓口のNPC(女性)”が、

「現在、この王都では、スリ、ひったくり、空き巣、などの犯罪が、頻繁に起きるようになりました。」

「魔物が狂暴化した影響で経済が不安定になっているのが原因ではないかと、噂されています。」

「都の上層部も解決したいところではあるみたいですが、兵隊を魔物討伐などに分担させているため、そこまでの余裕はないそうです。」

「なので、当ギルドに依頼されました。」

そう語り、

「ここまで御理解いただけましたでしょうか?」

「もう一度お聞きになりますか??」

窺ってくる。

「いや、進めてくれ。」

シリウスが述べると、

「そうですか……。」

「ちなみに、報酬は、お一人につき金貨5枚となっています。」

「なお、期限はありませんので、必ず犯人たちを検挙してください。」

「この案件を、お受けになりますか?」

このように尋ねてきた。

「ああ。」

シリウスが承諾した事で、契約が成立する。


[窓口]から少し離れた位置にて、

「どうするの??」

「これといった手がかりも無しに。」

“アサシンのシエル”が軽く肩をすくめた。

すると、“騎士のサーガ”が、

「情報屋に聞いてみるのは?」

そう閃く。

「うむ。」

「闇雲に探し回るよりは、それが良かろう。」

“武士のソリュウ”が賛成したのもあって、[Team S]は併設されている場所へと向かう…。


褐色肌で筋肉質のガタイがいい中年男性が、

「おう、いらっしゃい。」

「どの情報も銅貨5枚だぜ。」

「現在、提供できるのは、こんなとこだな。」

このように喋るなり、個々の眼前に[縦長の画面]が自然と展開された。

いくつかある項目のなかに、

・王都での犯罪について

といったものが記されている。

それをシリウスが代表して選んだところ、

「残念だが、詳細は不明だ。」

「ただし、裏の情報屋であれば何か知っているかもしれない。」

こう話しだす“50歳くらいの男性”であった―。




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