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パニック関連

迷宮からあふれる怪物の暴走、巻き込まれたが九死に一生を得ることが出来た、けど?

作者: よぎそーと
掲載日:2022/09/24

「やっちまった」

 仕方がなかたとはいえ、最悪だった。

 仕方が無いとはいえ、この乗用に探索者は頭を抱える。

 いつものように地下迷宮に潜った。

 いつも活動してるあたりで活動していた。

 そこで、普段なら出会わないような危険な怪物に遭遇した。



 慌てて逃げだした。

 だが、怪物の方が能力が上。

 追いつかれて仲間が殺されていく。

「全員、バラバラに逃げろ!」

 リーダーがそう叫んだ。

 その声に従って、間借り道で仲間は別方向に逃げていく。

 怪物の目標を分散するために。

 追いかけられた者は可愛そうだが、それ以外の者は逃げる事が出来る。



 運良く逃げる事は出来た。

 その場はなんとかなった。

 分散したので仲間はいない。

 単独で行動しなくてはならなくなった。



 それでも足を動かしていく。

 あらかじめ決めていた集合場所に向かって。

 迷宮内で仲間からはぐれた場合には、そこで合流する事になっていた。



 ただ、今日の迷宮はとことん性格が悪い。

 戻る道には何かしら怪物がいる。

 普段のこのあたりでは見ないような怪物だった。

 事前に様々な情報を集めていたので分かる。

 それらは本来、もっと迷宮の奥にいるものだと。

 能力も高い。

 少なくとも、はぐれて単独行動してる探索者よりは強い。



 それと戦って勝てるとは思わない。

 やむなく、それらから離れるように動いていく。



 結果として、迷宮の奥へ奥へと進む事になった。

 そちらの方しか道があいてないのだ。

(誘い込まれてるのか?)

 わざと逃げ道を作って誘導してる可能性を考えた。



 怪物の中には人間並かそれ以上の知能を持つ者もいる。

 そういう奴等は作戦をたてて襲ってくる。

 滅多にそういう者とは遭遇しないと言われているが。

 今の迷宮ならそういったものが出て来る可能性もあるだろう。

 いつもより強力な怪物が出回ってるのだから。



 それでも怪物がいない方向に進むしかなかった。

 戦って突破できるなら良いのだが。

 自分より強力な敵と戦って勝てるわけがない。

 隙を突く事が出来れば逃げられるかもしれないが。

 追いつかれて殺される可能性の方が高い。



 戦って勝つ。

 それ以外に方法は無い。

 それが出来ないから危険な迷宮の奥へと向かっている。

 目の前の危険から逃げて、もっと危険な場所へと。



 せめて仲間がいればと思う。

 そうすれば連携して戦う事も出来ただろう。

 だが、それでも勝つ可能性は低い。

 仲間の強さもだいたい同じくらい。

 そんな人間があつまったところで、より強い敵に勝てるのか?



 幾らか勝つ可能性はあがっても、もともとも不利なのだ。

 1パーセントだったのが2パーセントになっても大差は無い。

 仲間といても、それほど状況が良くなる事は無い。

 いないよりはマシなのは確かだとしても。



 そんなわけで探索者は最悪の方向に向かって歩み続けている。

 どこかで怪物をやり過ごして出口に向かいたいのだが、その隙がなかなかない。

 本当に智慧のある怪物が作戦を立ててるのかもしれなかった。



 そんな中で必死になって生き残る道を探す。

 どうにかして外に戻る方法はないかと。

 無いのは確かだと分かっていてもだ。



 そんな時だった。

 迷宮の奥の方から地響きが聞こえてきたのは。

 それが膨大な数の怪物の足音なのはすぐに分かった。

 慌てて探索者は、隠れられそうな物影を探す。

 通路の構造で、通らなくてもよい場所というのが迷宮にはある。

 そこに入って怪物をやり過ごそうとした。



 予想通り、地響きは大量の怪物の足音だった。

 それを物影から目にして震えた。

 大型から小型まで、様々な怪物が列をなしていた。

 それらが出口へと向かってる。

 当然、迷宮前の町に向かっていくだろう。

 そうなったら町はどうなるのか?

 考えるまでもない。



 怪物の群れが見えなくなるまで物影に潜む。

 いつまで続くのかと思った列もやがては消える。

 そうなってから探索者は出口へと向かった。



 迷宮の外は、やはり悲惨な事になっていた。

 あふれる怪物によって町は瓦礫になっていた。

 人々の姿などあるわけもない。



 その怪物も、各地に散らばっていったようだ。

 姿は見えない。

 探索者にとっては運がよいと言えるだろう。

 だが、生き残れた事を喜ぶ事は出来なかった。

 自分が生活していた場所が廃墟になってるのだ。

 それをどうして喜べるのか?



 それでもその場から動いていく。

 迷宮の出入り口である、怪物がいつあらわれるか分からない。

 そこから少しでも離れ、安全な場所を見つける。

 そこでようやく落ち着き、探索者は呆然となっていった。



「どうしよう……」

 これから何をすればよいのか。

 それが分からない。

 ただ、今は何も考えたくなかった。

 考えるだけの余裕もなかった。

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