ゴブリンの襲撃
森を上から見たら緑色なのは誰でも知っている事だ。でも、大地が、昨日まで岩肌だった大地が真緑に変わっているこの状況をどう思うだろう。今オークの村と人間の村はゴブリン族によって侵略を受けかけている。
時は2日前に遡る………
「隊長、最近ゴブリンどもの動きが活発じゃないですか?」
「あぁ、たしかにそうだな」
「今日の狩では6匹と遭遇しました」
「んー、」
最近オークの縄張りを何度も荒らしていく生物がいたので調べて見るとそれはゴブリンの仕業だということがわかった。
プス……………ドタ………
後ろから音が聞こえて振り返る。
「ッ!?」
「敵襲!敵襲ダァ!」
「どこの方角だ!?」
「あっちの丘の方向だ!」
「何匹いやがる!?」
「最低で200はいます」
そこからは周りのオークに矢が刺さったり、火矢が飛んできて建物を燃やされたり、村の塀を壊されたり、被害が少なくなかったが何とか乗り切った。あの時は頭をフル回転にしつつ身体を動かしていたからそれ以外のことは覚えていない。
捕虜にしたゴブリンは3匹それを拷問し情報を吐かせる。
まずは3匹を同じ場所に集める。3匹のうちから一番信頼できそうなやつを選ぶ。
「これから聞くことを正直に言えば解放する。嘘だと思えばそっちにいる2匹のうちから1匹ずつ殺す」
そう言われて2匹のうちの1匹がこう言った。
「何で僕たちじゃなくそいつゴブ!?」
「お前たちよりこいつの方が信頼できると感じた」
「なぜ!?」
「お前たちはこいつを見捨て逃げようとしたがこいつは最後まで抗おうとした、そうだな?」
「それは、そういう役だったからゴブ!しんがりゴブ」
「そうか、だが俺がこいつを選んだんだ、お前らに口答えする権利などない」
緑色だった顔が紫色に変わっていく。
「嘘をつかなかったら死なずに済むということだ」
「わかったゴブ」
さすが隊長、今の会話で嘘を見分けやすくしたんだ。
もし選ばれた1匹が嘘をついたとしたらその時2匹のゴブリンは何かアクションを起こすはず、どんな些細なことでも見逃すんじゃねーぞ!っと周りのオークたちは目配りしていた。
「どうして我が村を襲った」
「食料が無くて」
最近ゴブリンをよく見かけたのは食べるものが無くてこちらの縄張りに来ていたのか、っと考える。
「我々を食料にしようとしたわけだな?」
「……はい」
「今ゴブリン族はどのくらいいるのだ?」
「1万ゴブ」
「ッ!1万だと?」
2匹のゴブリンも反応していない、本当なのか、もし本当ならば…………
「わかった、また聞きたいことがあれば聞きに来る」
聞きたいことが他にもあったが今はそんな場合じゃない、急いで知らせなければ。そう思い村の重鎮達の元に走って行くのだった