プロローグ1
※この小説のタイトルはダンジョンワールドオンラインです!ドラゴンではありません!!
投稿遅れてすみません。字数が少ないのに2回に分けたのは時間が無かったからです。
私の前には5人の勇きと知識と力を持つ英雄が立っている。英雄達は自らの武器を構え緊張した面持ちで私を見ている。そう、もうすぐ私と彼ら5人の英雄の最期の闘いが始まるのだ。
しかし、その前にせっかくの最期なのだから少しばかり自分の人生を振り返ってみるとしよう。
10年前……
高1だった私はその頃、大手企業威神グループの息子として親密な関係にある会社の視察の意味も兼ね、最新技術VRMMOを使った戦闘ゲーム。いわゆるVRMMORPGを遊び、全ゲーム最速でクリアする威神の天才ゲーマー「JOKER」として名を馳せていた。
しかし、その頃の私はいくら速くクリアできようが、天才と言われようが全く嬉しくはなかった。いや、むしろ不快感の方が増えていたといってもいい。
理由は2つ挙げられる。
1つ目は威神カンパニーの視線から見て、仕上がり具合が悪過ぎた。最近取り入れられたVRMMOの仮想現実ではキャラデザインの再現度が低く、仮にも美しいとは言えなかった。
また、当たり前かもしれないが、ゲーム内に登場するキャラ達は話しかけても、決められた定文しか言わない。コレが一番問題だと思った。
旧代ならあくまで画面越しのキャラであり、そこまで気になることでは無かったが、実際に対人していて、定文しか話さないのは、せっかくの仮想現実を台無しにしていた。
2つ目はゲーマーとしての、意見。それは、単純にゲームのシステムアシストが多過ぎる問題だ。これは、VRMMOの問題でもあった。
VRMMOでは身体能力は。脳の性能と比例している。そのため、身体能力に個人の差が出てしまう。コレのせいでシステムアシストが旧代以上に必要になり、
結果的に、完成したゲームは旧代でクソゲーと言われる程の過剰なアシストとなってしまっていた。
この2つの点から私は不快感を覚えていた。しかし、この時、同時に自分も挑戦したいと思った。
そして、その年から私はVRMMOの徹底な研究を始めた。
その3年後……
私は高校卒業と共にVRMMOの研究論文を発表した。内容はVRMMOの再現度の向上とAIの発明。
これは、3年前に持った不満の1つを改善することができた。
まず、再現度の向上により、よりリアルになり、まさに仮想現実と言えるものになった。
次にAI。これは人工頭脳の完成版だ。これによって、多少は定文以外の言葉も表情も出すことが可能となった。
これにより、私は「若き科学のプリンス」だとか、「現代のエジソン」とか呼ばれるようになった。
が、まだ私は満足して居なかった。新たな野望が芽生えていた。私はそれを達成するために更なる研究を重ねた……。
その翌年……
私は威神グループに含まれる形でゲーム会社を立ち上げ、1つのVRMMORPGを作った。
その名も「Dungeon World Online」
舞台は異世界。プレイヤー達は探索者となって世界各地に存在する迷宮を攻略することによってストーリーを進めて行くゲーム。その特徴は何と言っても膨大な数のシナリオ。
通常シナリオにプラスし、オンラインサービスが始まった2ヵ月後から経営側が毎月5つ程出している期間限定のイベントダンジョン。さらに、アシストを無した状態でダンジョンに挑んだり、ソロで大規模なダンジョンを攻略するなどの特別な条件を達成することで発生する隠しシナリオとダンジョン。
この自分の技術によってのみ切り開けるシナリオが廃プレイヤーと言える程の達人ゲーマー達の心を鷲掴みにし、発売1年にして世間を騒がせる程の大ブームを呼んだ。
更に6年後……
この時、私の野望が達成される時は刻々と近づき始めた……。
「Dungeon World Online」も7年と言う長い年月が経ち、ついに一ヶ月後に、オンラインサービスが終了することになった。
そこで私は、GMとして自ら考えた「Dungeon World Online」にふさわしい最後イベントを開始させた。
その内容は……
イベントNO,1200(最高難易度)
イベント名:最高神への挑戦。
期間1ヶ月。
イベント内容:最高神にして我々探索者の種族を司る神「JOKER」から我々に最初で最期の挑戦状が届いた。
神々の棲む迷宮に試練をクリアして「JOKER」との最期の決戦に参戦せよ!!
目的地:神々の迷宮 クリア条件:最高神JOKERの討伐 失格条件:タイムアップ。最終戦以外での死亡。 参加条件:アシスト使用不可状態であること。※注意※・最終戦ではアイテム制限があります。
作成者GM。
私の今までの成果はこのイベントのためにあるといっても過言ではない。
何故ならこのイベントこそが私の最期にして最大の野望。
世界最強のプレイヤー達と戦う。
を、叶えるイベントなのだから。
更に25日……
ついに私の野望の達成まであと5日となり、私自身も最終準備を始めた。
それは……
次の更新は2日後です