Episode.62 ミイル
数分ぐらいして、ルル先輩達が来た。
ルル「迷子になっちゃってー」
カイ「元はと言えばお前が道ならぬ場所を行こうとしてな…」
何してんですか。…?
「…うわぁああん…ここどこー」
…他の場所にも迷子がいたー。
声からしてその辺か…。
ちなみに蓮花ちゃんは動体視力と視力が良いからある程度速くて遠いものでもハッキリ見える。
てなわけで目を凝らし、見えたのは…。
蓮花「……ちっちゃい…ドラゴン?」
大きさは旭が上に乗ってもギリギリ大丈夫そうな感じ。…となると、乗せるなら頭か。
ルル「ねー、なんかおもしろいの見つけたー」
蓮花「え?…………ミギャアァアアアアッ!!!?」
ルル「?」
ななななんでお菊人形があんだよ!!!?
怖っ…!
ヒナ「なっ…なんてもの拾ってんのよ!?」
カイ「つーかよく触れたな!?」
ルル「?」
夕陽「………ルル…。そういうのはこういう所で迂闊に拾うな…」
アーネ「あ、あの、ほら…その、こういうのは元の場所に戻しましょう、ね?」
その他「「(無知って怖ェ…)」」
「ねーねー、なにそれなにそれ?」
蓮花「んー?これはお菊人形といって、有名な話で夜な夜な髪がの…」
旭「蓮花ちゃん蓮花ちゃん。頭の上頭の上」
蓮花「へ?……なんか、ある…」
ラトナ「……ちょっと、じっとしてろよ」
蓮花「え?」
「なぁになぁに?」
ラトナが私に見せたのは…どうやらさっき見た竜らしい。
蓮花「………なにこれ?」
「ボク、ミイル!」
蓮花「いやそんなこと聞いてる訳じゃ…」
小さな小さな竜、ミイル。
最近生まれたばかりで、ここから離れたことがないらしい。
ミイル「ニーオいがいのニンゲンにあうの、はじめてなんだ!はじめてなんだ!」
蓮花「お、おう?」
ラトナ「…その、ニーオっていうのはいったい…?」
「ミイル!」
後ろから女の人の声が聞こえてきた。
振り返ると、そこには…。
ミイル「あっ!ニーオとエルだー!」
ニーオという女性と、ドラゴンが人間に変化したような姿のエルという男性。
…なんか、見たことあるような…?