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FLARE GUARDIANS  作者: 睦月火蓮
PART.4
43/108

Episode.33 罠

リュー「大変だね蓮花ちゃん」


蓮花「なんでそうも飄々としてるんだよあんた」


リュー「…年の功?」


蓮花「キミが言うと違和感がないな☆」


リュー「よく言われるよ★」

------------------------

(夕陽side)


夕陽「…」


何故だろうか。元々だが居心地悪い。

気のせいか最近ラトナと話をしにくい。


というか誰だ。この人選をしたの。…ルルといとこ(ヒナとカイ)か。

------------------------

(蓮花side)


…うーん。

なかなか見つからないな。えーっと、指輪?銀色なんだっけな…


蓮花「むぅ……ん?」


…うっわー。こんなところで鏡とかないわー…。

…?


蓮花「…うわあ!?」


旭「わ、わわっ…」


い、今鏡の中の私が「ニヤッ」ってした!?

いや気のせいだ絶対そうだうんそうだそういうことにしよう!!

おーいて…驚いた拍子に尻餅ついちゃったよ。


旭「…蓮花ちゃん急にどうしたの」


蓮花「いやー、ちょっと鏡を見て驚いちゃってさ…」


リュー「鏡?……」


旭「こんなお化け屋敷もどきに鏡があるなんて怖いね…」


リュー「…(埃が積もっていない。つい最近、置かれた…?それにこの鏡は…)」


蓮花「いやー、こんなことで驚くなんてねー。さてと、いい加減立つとす…?」


…あれ…?おかしいな…。


旭「…蓮花ちゃん?どうしたの?足、怪我した?」


肩から降りて足元から心配そうに私を見る。

…違う…怪我なんかじゃない…。


リュー「…大丈夫かい?」


蓮花「…」


この感覚知ってる…。前世だ…。

まったく歩けない…まったく動かない…あの感覚…。


蓮花「…足に力が……入らない…?」


リュー「…なんだって?」


蓮花「…は、はは…?なんで…?」


今、自分が泣いているのか笑っているのか分からない。


リュー「…とにかく、部屋を出よう」


旭が再び私に肩に乗り、リューに背負われて部屋を出ようとする。

嫌な予感…後ろも…前さえ見るのが怖い…。

いっそ、目を閉じていた方が楽──































「──…ざーんねんでしたー。…そう簡単に帰さないよ。Ms.レンゲ」


蓮花「っ!?」


リュー「!…誰だ君は!?」


「…ふぅん。お前、別分岐の元影の王か」


リュー「!…」


「面倒なことになるけどいいよねぇ…?君の答えは聞いてないけど」


…赤い紙?…お札!?

血に近い紅い炎があの少年の手にあるお札が燃え上がって…床に落ちた。

床が燃えるかと思ったけれどそんなことはなく…寧ろ、あの不気味な鏡が現れた。それも彼が手に持っている訳じゃないのに、

直感的に危険なものだってわかった。だから…。


鬼蓮!旭を私の『影』に引き込める!?


鬼蓮『!?…わ、わかった、何とかしてみる!』


旭「?…わ、わわっ!?」


肩から旭の重さが消え、あの少年がつまらなそうにため息をついた。


「…あーあ。一人逃げられちゃった…。ま、『目的外』だから特に何の支障はないんだけどさぁ!」


急に鏡が黒く光った。その瞬間、見たことのある姿が映し出された。…いや、鏡から飛び出した。

山風麻奈美()だ。


『お前は、私だろう?だったら、昔に戻ろうか…?…なぁ?

ふ、ふふ…はは『はは『ははは『あはは『あっははは!『はははは!!『ははははは!『あっははははははッ!!!!』


蓮花「ひっ…あっ…」


声が反響するような部屋じゃないのに…山風麻奈美()の声は奇妙に、不気味に、私は怯えてリューの服を強く握りしめることしか出来ない。

山風麻奈美()は黒い霧になって、私にまとわりついた。


…それ以降。記憶がない。

ただ、こんなことをしたあの少年の顔。

それと何故か…『鶏』。その二つだけが深く印象に残っていた。

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