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Episode.30 目覚め
「…月火?」
蓮花「…うっ…?」
…ベッド?…医務室、か?
「あら、おはよー」
ヒカル「蓮花ちゃん!…よかったー!」
旭「ずっと眠っててなかなか起きてくれなくて心配したよー」
夕陽「…」
…戻って、来れたのかな。
『ああ…そうだ。鬼さえも受け入れて』
ん、鬼蓮?
鬼蓮『我は汝の影に潜む式神。だからいつでも呼べる。
俺とお前は一心同体といっても過言ではない、記憶もお前と共有する。それ防ぐ為に俺は眠る』
…一人称俺なのねー…。
茜「はいはいカーラ君開けるよー」
ジャーナリ「うわーあっ!?」
旭「きゃー」
蓮花「ん?」
夕陽「母さん急にカーテン開けるなよ!」
茜「え?ああ、ごめんごめん」
あ、隣のベッドにいたんだ。ていうか何故上半身裸なワケ?
…ん?
茜「はい服縫っておいたよー」
ジャーナリ「…」
…鬼蓮のお陰で思い出したけれど、確か記憶が正しければ、彼は…一度会ってる。家庭の問題で『旭ヶ原家にヒカルを預けに』。
……というか、現世の記憶も一部鬼蓮に押し付けてたのか。
ヒカル「…」
茜「じゃあ皆、帰っても大丈夫よー」
何だこの人。と思いながら医務室を後にする。