Episode.18 薬の調合法
リューの指示に従って俺達は薬の調合の準備をすることに。
「…夕陽」
夕陽「……?」
……ラトナか。
いったいどうしたんだか。
ラトナ「…さっきのアレ、嘘だろ」
夕陽「…分かってたか」
ラトナ「当たり前だろが。お前が大抵嘘つくのはこういう時が多いんだよ」
夕陽「…」
ラトナ「ま、お前らしいがな。チビ達に心配させる訳にもいかないし」
夕陽「……」
…そこまで見透かされてるのか。
ラトナ「…顔にでてんだよバーカ」
夕陽「…?」
ラトナ「…何でもねぇよ」
ブレイズ「二人ともなにしてるの?リューが呼んでるよ」
夕陽「あ、ああ」
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リュー「…うん、これで作れるかな」
ルル「…原料、って…」
ネート「……昨日ラトナが作った料理みたいな色してるねー」
暁美「あ、悪意のない正直な感想…」
ラトナ「……悪かったな…毒々しい色の失敗作で」
ナイトの花、月光百合、紫椿。
俺の知らないものだらけだ。これら全部、ナイトシェイドという場所からなのか。
…前から思っていたが、何故リューは色々と知っているのだろう。まるで色々な世界を見てきたかのような雰囲気が…
リュー「うーん、それにしても…どーやってナイトシェイドから持ってきたんだろ。
…ま、いいか」
ラトナ「オイ何だよそれ。つーかナイトシェイドって何だよ」
リュー「…あ、大事なこと忘れてた」
ラトナ「スルーかよ」
夕陽「…大事なこと?」
リュー「うん。…俺じゃ使用すること出来ないものばっかりだったよ。あははー」
…おい。
ラトナ「あははじゃねえよ!?何笑ってごまかそうとしてんだよ!?」
リュー「いやー、昔はそれなりの権力持ってたかな?あ、でも関係ないか」
ラトナ「…お前の昔って何なんだ」
リュー「んー?そうだな…『自分の身分が嫌になって他国の騎士になった王子だった頃』…かな」
ラトナ「…」
リュー「……冗談だから」
ブレイズ「…(その間が怪しい)」
…そんな話はどうでもいい。
確かに調合するにも、これらの材料の場合それなりの資格を持ってる人が必要になりそうだ。
ただ、問題は引き受けてくれるか…
夕陽「…」
アーネ「……あ、あの人はどうでしょうか」
ヒナ「…あの人?」
アーネ「夜咲先生です。たしか、そういうものを持っていたとお聞きしましたが…」
ティオ「えっと、今日はいるみたいだよ」
…そうか。あの人なら…
…いや、だがな…
夕陽「…」
カイ「…なあ夕陽」
夕陽「…?」
カイ「…ルルの奴。さっき出てったみたいだぞ…」
夕陽「…えっ?」
ヒナ「…あの子ったら、名前を聞いた途端出てったみたいね…」
夕陽「…」
…なんでアイツは最後まで話を聞かないんだ。