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FLARE GUARDIANS  作者: 睦月火蓮
PART.1
14/108

Episode.11 「あの野郎…今度会ったら蹴り○ろす★」「はいはい」「…その程度の反応か!?」

まさか…弱みを握られたほうが本当とは…。

…ま、まあ。確かに、こう自宅に引き籠る理由としては頷けるというか…。


夕陽「…奴か」


…声のトーンが低くなったね。君。

あ、ってことは今回シリアスなんだね。

じゃ、シリアスモード入ります。…たぶんな!


太陰「……奴。というのはいったい?」


夕陽「…奴の名は…」


「カーラ・ジャーナリ」


夕陽「!!…」


私が発した言葉。いや、名前にルルさんと夕陽が反応した。

…夕陽はどうやら基本的にポーカーフェイスのようだね。ルルさんは顔が見えないけど、動揺して一瞬腕が震えたからわかる。


蓮花「…一応私ね、情報網は広い方だから彼のことは大体知ってる。

 しかもそいつ、やたらと勧誘してきたから余計」


夕陽「…勧誘?」


蓮花「…ストーカーみたくしつこくてね。面倒だったわよ正直」


まぁ魔術札使って逃げたんだけど。


夕陽「…カーラ・ジャーナリ。月火、お前はどこまで知ってる」


蓮花「…一応、顔と名前は知ってるけど…頭の中では記憶したくない」


腰のバッグの中に入っている手帳を取り出す。

頭の中に記憶したくない者は基本、ここに書く。

…一人例外はいるけど。


『カーラ・ジャーナリ』のページを開き、手帳に付いてる紐を挟む。それを夕陽に渡す。


蓮花「…はい」


夕陽「…俺に読めと?」


蓮花「何か問題でも?」


夕陽「……ハァ」


その手帳を見た時、夕陽の目が変わった。


夕陽「…この情報は…」


蓮花「あ、手帳に書いてあるのって私的に重要だと思った部分。

 …何か足りなかった?」


夕陽「…いや。俺が見落としてた部分まで書いてある…」


…見落としていた?


ルル「あのー、私話についてけなーい」


夕陽「…この内容は、さすがに読みたくないんだが…」


ルルさんの言葉を受け、私の手帳を面倒臭そうに読む。




────────────

カーラ・ジャーナリ 


高身長の為エレメントの高等部に見えるが、中等部。

私的に、老け顔に見える。実物見た時教師かと思った。

半年前から、ジャーナリは不審な動きをしていた。

 元々不審な動き=ジャーナリなのだが、半年前からのは特に不審だった。

 彼の性格からして、気に食わない奴の噂を流すのが趣味のようだ。正しく能力を使えばいいのに。コイツ反省文書かされないかな。五十以上百枚以内で。

 どうやら標的はチームのようだった。詳しく調べてみると、まさかあのチームだった。彼は何が気に食わなかったのだろう。いや、そんなことよりコイツの事必殺「蓮花流★死刑執行」を急所に食らわせたい。

 直接会ってみると、いやストー勧誘にあたっただけだが、しつこい。しつこいからわざわざ魔術札使って逃げてやった。自分で言うのも何だが、私の足は速い方だ。逃げ足は更に速い。それでもついてくるとは、彼の執念深さは相当なものだろう。


半年前の動き


・あるチームのデータなどをあさる。使えそうな情報があると自分の手帳に書き写す。

・下調べ。そして盗撮という名でシャッターを切る。

・噂と写真を流し、チームを追い込んだ。


追記:彼の観察能力はとても優れ過ぎている。私も気を付けないと、変な噂を流されそうだ。

 更に分かった事は、どうやら他にも能力があるようだ。ルル・ジュエルが自宅待機になった原因も、おそらく彼も関わっている。

 不思議なことに半年前よりも前の経歴などを見ても、特に悪い噂を流すなどといった目立ったことをしていない。いったいどういうことだろうか。さらに調べる必要がありそうだ。

────────────




夕陽「…お前のコメントはどうでもいいとして、まさかここまでとは…」


オイ酷くないか?


夕陽「…あるチームって」


蓮花「…アンタの考えてる通り」


ルル「私分かんなーい」


夕陽「…お前な、話聞いてたか?」


ルル「理解できなかった」


夕陽「…ハァ…つまり…」


ここからは夕陽による解説なんで、私は聞き流す。

だって分かってるしー。


(私達空気だねー)

(…そ、そういえば……)

(作者の扱える人数は三人が限界だから、所詮脇役の僕達は省かれたんだろう)

(兄上そういうことは…)


夕陽「…ということだ」


ルル「…えっとー。

 あのチームっていうのが私達フレアガーディアンズで、カーラ君は私達の何かが気に食わなくてあの噂を流した犯人?」


夕陽「コイツの手帳に書いてあることからしてそうだろう。

 ルル、お前が引き籠りになった日付にも大体合ってるしな」


蓮花「……大体?」


夕陽「…ルルが引き籠ったのは、俺達の噂が流された約一週間後。

 月火が『暗っ』と思った通り皆暗くなって…」


蓮花「オイ待てコラ。何で知ってる」


夕陽「…顔に出てたぞ」


蓮花「…マジで?」


…ま、まあ。

大体の真相は分かったし、さっさと解決しないとね。


蓮花「行くよ。旭、大陰」


旭「はーい」


大陰「御意」


夕陽「お…おいどこ行こうと…?」


蓮花「決まってんでしょ、犯人懲らしめに行くの」


夕陽「はぁ!?」


ルル「い、いくらなんでも無謀すぎるよ…」


二人の止めようとする声が聞こえる…

…でもね。


蓮花「…そんなの、やってみなきゃわかんない!」


二人にニッと笑ってみせ、私はそのまま向かった。

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