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FLARE GUARDIANS  作者: 睦月火蓮
PART.1
13/108

Episode.10 ルル・ジュエル

…絨毯、すっごいフカフカだなー。

やっぱ金持ちはすごい。


「…君は、月火蓮花さんだね」


蓮花「えっ?…何で私の名前を?」


「…A教師、といえば分かるかな。

 今は休暇を取っているが、一応私もエレメントの教師をしていたんだ。

 武術担当でね。今担当しているのは、元は同郷の旧友だからね」


…ってことは、私の情報知ってるってことになるよね?

あんの甘々教師…余計なことを…


夕陽「(…旭ヶ原先生と旧友…だからって、ここまですんなりといくものか…?)」


「…ここが、ルルの部屋だ」


ドアには「LULU」と自分で作ったのだろうプレートがかかっていた。


「…ルル。お前の後輩が来てくれてるぞ」


「…後輩?…分かった、開ける…」


中で物音がして、「カチャッ」と音がした。

そこから出てきたのは…


オレンジ色の長髪。

黒く沈んでいるが、ルビー色の目。

鳥みたいなのがついたリボンの髪飾りを付けた女の子。

…この人がルルさん…身長高いなー。


夕陽「…ルル」


ルル「…」


…無言って…。私空気ー。


「…ルル。私は仕事に戻るが、あとは大丈夫か?」


ルル「…うん」

------------------------

ルルさんの部屋に入ると、すぐに…


ルル「…」


…何故に、こんな近いんですか?


夕陽「…あの…ルル。そいつは…」


ルル「…か」


夕陽「…?」


ルル「可愛い――――!」


蓮花「みぎゃあああっ!?」


旭「きゃー」


夕陽「うぇえええ!?…っと!?」


おい何だいきなり何が起きた!?

…ん?あれ、もしかして…あ、状況把握出来てきた。

えーっと…

ルルさんにまず私が抱きつかれたー…それをいち早く察知して逃げた旭を夕陽がキャッチ。

…Σ(゜д゜;)!?


蓮花「うええええぇえ!?どういうことなの!?」


夕陽「俺が聞きたい!」


ルル「小さくて可愛い♪」


夕陽「だーもう!いつまで抱き着いてるんだ!?」


ルル「(´・ω・`)」


蓮花「可愛いから許す」


夕陽「何がだ!?」


旭「大変だねー」


夕陽「…ってお前は他人事(ひとごと)かよ!」


夜「時には諦めが肝心ですよ夕陽殿」


大陰「夕陽殿と僕と夜以外は皆、天然(ボケ)です」


夕陽「薄々気付いてたけどな…これはキツい」


蓮花「何が?ていうか、誰が天然記念物だ」


夜「れ、蓮花様…」


大陰「…そういう意味ではないのですが…」


夕陽「…お前は知らなくていい。もうそのままでいいから」


ルル「ホントー?」


夕陽「お前じゃねぇ!!」

------------------------

…にしても、意外や意外。

いやね。どっかのゲームで出てくるキャラで引き籠りになった子がいたんだけどさ…

ルルさんの性格明るいって聞いてるし、あのゲームのイメージで暗くなってるのかなーと思ってたら…

なんか、テンション高い人なんスけど。


夕陽「…ルル、一応少しは元気になったのか。

 あといい加減ソイツから離れろ」


ルル「んー…」


…え?これで「少しは」?

完全に元気だったらどうなってるんだ。


ルル「ねー君、名前は?」


蓮花「…月火蓮花です」


ルル「レンゲちゃんねー。ね、ユウヒー」


夕陽「…なんだ」


ルル「レンゲちゃん、ユウヒの彼女?」


夕陽「……………は?」


何故にそうなる…。


大陰「残念ながら夕陽殿と蓮花お嬢様は恋仲ではございません」


夜「残念なのか?」


旭「えっとね、蓮花ちゃんと付き合うならねー、その前にあの二人を納得させないと駄目だよー」


夕陽「誰だよあの二人って…第一どうして俺が月火と付き合う前提なんだ!」


蓮花「夕陽ナイスツッコミ(^-^)b」


夕陽「あ、どうも。…って違う!」


ルル「ツンデレ?ユウヒ、ツンデレなの?」


夕陽「何でだよ!?せめてノリツッコミ…あーもう!さっさと本題入れ!」


蓮花「へーい」


(…あれ?そういえば大陰達が自然といる)

(ああ、ピュートが教えてくれたから中に入れたの)

(完全に鳥扱いだな…)


…あ、やっと本題行けた。私達は、ルルさんに事情を聞きに会いに来たというのを説明した。

大陰や夜が聞いたという噂も…。


ルル「…やっぱり、鳥達は分かるんだね」


ピュート「ピー…」


ルル「…でも、半分は正解で半分は違うかな」


蓮花「半分は?」


ルル「私のパートナーの方が違うの。ツバキ、元の世界に帰ってたんだよねー」


夕陽「…元の世界?」


ルル「あ、帰ったと言っても…ブレイスとラトナ、アーネに似てる三人が来て、『ある依頼でその鳥を探していた』…って」


……そっくり、か…。

ん?……依頼?


夕陽「……その三人、どこかの組織とか言ってなかったか?」


ルル「うーん。確かね…『ダイアモンド・ファイア』って、でもエレメントにはいないんだよねー」


…エレメントにいないチーム。


夕陽「…調べてみるか」


旭「ダイアモンド・ファイア…なんか、懐かしい」


蓮花「あれ?知ってるの」


旭「えーっと…蓮花ちゃんは知らないかな」


蓮花「…?」


旭「…(蓮花ちゃん“は”…ね…)」


なんだかよくわからないんだけど旭…。

…あれ?パートナーの鳥の噂が違うってことは…?


ルル「……そして、『弱みを握られた』。

 これは正解…かな」


笑ったルルさんの目は、すごく辛そうだった。

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