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FLARE GUARDIANS  作者: 睦月火蓮
PART.1
11/108

Episode.08 鳥

(?side)


…駄目だ。今日も行けそうにない。

…情けないな。


「ピューイ」


「?…あ、ピュート。どうしたの?」


「ピピピ、チュンチュン」


「…えっ?ユウヒと、狐を連れた女の子が近くまで来てる?

 …分かった。ありがと」


「ピーイ!」

…で、どこだよ本当に。


夕陽「…アイツはこの町の町長の娘…というか、財閥令嬢だからな…

 家は丘の上だったからけっこう目立つぞ。確か近くに風車小屋があったな」


…なんか場所がどっかで聞いたような所にあるわね。


夕陽「…あ」


蓮花「ん?」


「蓮花お嬢様ー、旭ー、夕陽殿ー。…ん?わっ!?」


上を見ると…黒い物体が落下してきた!?

…しかも二体…?


「いったい何が…」


「いたたた…」


…片方は青と黒の烏天狗。もう片方は、赤と黒の烏天狗…


蓮花「……大陰?…って、アンタ誰?」


「いたた…」


大陰「……こんな所で何をしているんだ(ヨル)


夜?…うわ顔そっくり。


夜「いや…ちょっと、今日は私事でな。

 そしたら、鳥達に…」


大陰「……なるほど、僕と同じか」


夜「…お互い、相変わらずのようだな。兄上」


蓮花「え?何、どういうこと?」


夕陽「…お前が分からないことは俺にも分からない」


旭「モテモテだねー」


蓮・夕「「理解できたのかよ」」

------------------------

蓮花「…噂?」


大陰「はい。先程まともな鳥達に聞いた話ですが。まともな鳥に」


…何故に二回?


夜「大事なことなので」


蓮花「あっテメッ、今読心したろ」


夜「おや、何のことでしょうか?」


大陰「…読心した夜も悪いが、失礼ながらお嬢様の顔に出ていました」


え?嘘マジで…?


大陰「で、噂というものですが…」


オイスルーかよ。別にいいけど。


大陰「…なんでも彼女は、誰かに弱味を握られた。とのこと」


蓮花「弱味を…」


…ムカつくなぁ。そういうこと。


夜「あ、それともう一つ」


蓮花「ん?」


夜「彼女も鳥使いらしいのですが、パートナーの鳥が数年前から消えていると。

 あ、その事情を知っていそうな鳥も一羽いるそうです」


…事情、ね。

…いや、ていうかさ…。


蓮花「…ちょっと気になったんだけどさ、大陰」


大陰「何ですか?」


蓮花「…そこの夜ってのはいったい?」


大陰「僕の弟です」


夜「兄上がいつもお世話になっております」


蓮花「あ、どうも。…っていやいやいや。弟いるなんて初めて知ったんだけど」


夜「それはそうでございましょう。私は修行の為、普段は別の世界に居ります。兄上のことだ、私のことは話さないでしょう」


べ、別の世界って…。

どんなんだよ…


大陰「……それはそうと、どうやって彼女と会いましょうか…」


「ピピピッ」


蓮花「……ん?」


何か頭に乗ってる気が?


大陰「…橙色の、鳥?」


夕陽「…ピュート?」


蓮花「ピュー…?…あっ」


鳥は私の頭から夕陽の手に飛び移る。

…痛くないのか鳥の足。


蓮花「…夕陽、その鳥っていったい?」


夕陽「……ルルのところによく遊びにきていた鳥だ。最近見ないと思ってたんだが…」


夜「あ、その鳥です」


…ん?


夜「その鳥がルル様の事情を知っているらしいです」


…マジで?

橙色の鳥…いや、ピュートを見ると、鳩胸の胸を更に張っていた。

あ、何か言ってる。


蓮花「大陰、通訳お願い」


大陰「……えっ?」


…なんでそんな嫌そうな顔してるんだ?

何を言っているんだ…。


夕陽「…言葉が分からないとかはないのか?」


蓮花「うーん、烏天狗は鳥の言葉分かるらしいんだけどね…」


大陰「い、いやその…分かるといえば分かるのですが…その…」


夜「…『ボク、ルルちゃんのこと分かるよ』と言ってますね」


あ、そういうこと…。


大陰「…どうも小鳥のようで、言動が幼くて…」


夕陽「…訳すのが恥ずかしい、ということか」


夜「私は向こうで、幼子の世話をしてきたので…一応慣れてはいます」


旭「…(出番がないなー)」

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