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FLARE GUARDIANS  作者: 睦月火蓮
PART.7
106/108

Last*Episode.90 「蓮花メモリー」

…さてさて、まだ旭は起きていないから、いつもと違って一人な訳だ。

ここはひとり言のように、今までのことでも振り返ってみようか。


蓮花「…フーゥ。ちゃんと付いてきなよー?画面の向こうの君!いや、もしかしたら目上かも知れんがこの際私は知らん!

 こっからは総集編のようなもんだ!

 グッダグダだが気にしないでくれ!」


さぁて、走り出そうとしよう。

この物語の、エンディングを迎える為の。






































…カミハラ。そこからエレメント学園に転入。


蓮花「…うんうん、誰もいないねー」


まだ誰も来ていない、ルームF。ここがある種の原点だったというわけだ。

さてさて、とりあえず『あの時』の場所に立つ。


蓮花「…あ。そういや『あの時』か、夕陽と初めて喋ったの。…無愛想なヤツだったな。でもまぁ、あれでも入隊初期よりは更生した方らしいけれどさ」


と、ここで私は自分の机からアルバムを取り出す。

今まで行った場所の写真を入れてる。まぁ、その場じゃないからちょっと記念撮影みたいな感じだけど…。


蓮花「本当は直接その場所に行きたいんだけど、そう簡単に言っても行くのが難しいからな…」


さてさて、まず最初に開いたのは…「ウィンド」。

一番多いのはルル先輩かな。


蓮花「そうだな…。確か、チームリーダーのところに行ったんだっけ。そこで初めてルル先輩とあったんだよな。引きこもりとはいえスッゲーテンション高い人だった…。まぁ、それがチームを明るく支えていたんだろうけれど。」


えっと、次はと…確か鬼蓮憑依状態で大いに暴れ回った気がするな…。

で、その数日後だ…「カミハラ」。


蓮花「…何故兄ちゃんが写っている。おかしいな、チームでの写真撮影だというのに…」


とにかく、これは夕陽との写真が多いのかな。


蓮花「…そうだ。確か、ヒカルの情報で桃兄がまさに私をストーカーしていた写真を見て…で、いつもの勘でカミハラに一時逃亡したんだ。…まぁ、焦っていたとはいえヒカルと夕陽を間違えちゃったのはアレだけど」


おばあちゃんの昔話聞いて、その後桃兄が来ちゃって、私の本名が「旭ヶ原蓮花」ということを夕陽に知られちゃった訳だ。…まぁ言うまでもなく何人かは知っていたらしいけれど。

はい次々。…は、と…「トスレオフ」。


蓮花「の、前にアレだった。確か差出人不明の箱が届いて…今思うとアレ、ブラックが送ったんだろうなー。」


んでまぁ、もしかしたらかもしれないが依頼箱の件もだ。

何故あの依頼書だけなのか、そんなの誰でもできるようだけれど、これが案外難しいこと。

依頼箱をすり替えればいい。

その依頼をこなした直後、休憩から戻ってきた管理のおばちゃんが驚いたらしい。

そりゃそうか。たった数時間で箱半分ぐらいの依頼書が入ってたんだから。


蓮花「いやいやいやアレだよ本当。本当迷惑なことだよ。よりによって彼らの魔力が強化されて私達の魔力が低下するような、そんな空間を用意しちゃうなんてさ。まるでシーソーか天秤のようだよ」


いや、迷惑というのはただの被害者ぶっているだけだ。少なからず私も加害者にはなりかけたものだ。

リューは割と平気そうだったけれども他の皆も少なからず多少の体調不良はあっただろう。

うんうん、アレは流石に謝りたいものだ。警戒心むき出しの『当時』に戻っていたとはいえ、危うく初恋相手の骨を砕くところだったよ。親友の目の前で。


蓮花「ふむ、私が暫く当時に戻っている間。ヒカルはともかくまさか夕陽が乗り込んでいたとは。『一発殴る』だって?惚れ惚れするねぇ、いやいやこればっかりは冗談ではないかけだが。現に交際しているわけだし」


さてさて次は…ああそうだ。暫く待機組になっちゃったんだ。

んで、写真はと…あった。「エレメント学園」。

まあこれは色々とサブストーリーのような、あまり本編とは関係がないパートなわけだ。かといって飛ばすのもなんだか嫌だ。


蓮花「まずはあれだ。ラトナと会話してたんだ。…ん?それにしても結局ラトナの初恋相手は誰だったのだろうか。ブラックの件が終わってから聞いても、何故かはぐらかせるし」


あ、今現在シャナが頑張ってアタックしてるんだったか。アタック?いやアプローチ?まぁどちらでもいいとして頑張れと応援しよう。…紫コンビ、ふむ。悪くない。


蓮花「この後ユキとぶつかって、それでユキの探し物を探すことになったんだが…これが案外、ユキの会いたかった彼が持っていたんだったな。それにしてもこの学園はリア充が多い」


まぁ私も妬ましいなんていえるような立場ではなくなったのだけれども。


蓮花「…ああそうだ。忘れていたけれど忘れちゃいけない。私のいとこ君だ。不思議な彼だったよ、本当。『文月太陽』ねぇ…文月、か。ん?あれそういえば火蓮ちゃんの名字の読みは違えど一応は文月だ。…ああそうだ。レットって言ったかな、夕陽によーく似たあの子。昔火蓮ちゃんから聞いたのだけれども、あの子の日本での名前は『文月夕陽』らしい。さらに面白いことに彼はおばあちゃんの兄じゃあないか。…ほーう?なるほどなるほど…(ニヤニヤ)」


んで復帰して最初の依頼。…「ドーラン」。

そうだ。ラトナのシャナ、二人の故郷であるドーランの里見、ワンスさんから依頼が来たんだったよなー。


蓮花「移動がマジで怖い。あの誇り高いドラゴンの背に乗れるなんてそうそう体験できるようなことじゃあないが、あれは勘弁だ。…今思えば旭の高所恐怖症は前世からの影響だろうな。そりゃそうか。あんな高層ビルから飛び降り自殺した訳だ。そりゃトラウマになってもおかしくない」


それでやっとドーランについたんだが…どうやらラトナのドラゴンに気に入られたらしい。

猫みたいに服の襟首掴まれたのは肩車でもしてやろうとでも思ったらしく、んで何故かそれで兄ちゃんが一瞬だけ登場して帰った。


蓮花「えーっと確か、里見の塔で初めてワンスさんと対面して、そこで依頼を引き受けたというわけだ。『姉のゼロを捜してほしい』だったんだ。

 んで、ドラゴンブレスで…ニーオという女性と、エルという自称最強のドラゴン。そして小さなドラゴン、ミイル。彼らとであった。だがまぁ意外っちゃ意外だけど定番だったりする。ニーオさんがゼロさんだったと」


…さてさて、私はここで竜神族や、私の裏の武器の存在。色々なことを知り、色々なことを皆に見せつけた。

ま、正直驚いたんだけど…。

ドーランに帰るとき、何故かラトナとシャナが森の奥に入ったなーと思ったら、甲高い声が超音波みたいに聞こえてきたんだよな。

…あれ、ドラゴン喚ぶのって、メッチャ高い声で叫ぶんだってさ。そりゃラトナが嫌がるはずだ。


蓮花「…あの日の夜だったな。一人になりたくて、旭まで部屋から追い出して…天文台に一人きりでいるつもりだったのに、夕陽と二人きりで話してたとか」


夕陽の過去。聞いちゃったんだっけな。壮絶なものだったな…あれは。

そのあとは、お互い他愛もないような話を話し聞いて、…そして、貰った。魔道具。

一応その後の事件が終わったのに調べた。名前は確か…「チャーム」。だったかな。

ま…元になった石っていうのは、持ち主の願いの通りの効果を発揮するタイプらしいから、相応しいような名前だ。


蓮花「えーっと…あぁ、ここだ」


「黄昏の城」。

つい最近と言っていいほど、最近起きた事件だ。

ブラックがついに強硬手段に出た、事件。

私がついに皆に旭ヶ原家の娘であり、そして…理事長である、お母さんの娘。それを知ってもらったというわけだ。

あの子と、火蓮ちゃんと再開した話である。

そして、…私が久々に、泣いた話でもある。本音を出した話でもある。

私と夕陽が、ついに…交際を始めた、日である。


蓮花「今まで以上に壮大な日だったなー。

 …フゥ、これで全部かー。案外こうやってダイジェストで見てみると短く感じるんだけれども…それを実際に体験した感覚としては、長いもんだ。いや、どちらでもない、かな」


なんだか年寄りくさいことを言っているけれど…まぁ、そんなものかな。

…ん?


夕陽「…何やってんだお前?」


ルル「写真?」


蓮花「あ、夕陽。ルル先輩」


ルル「皆で休暇行く前に写真見てた?レンゲちゃん」


夕陽「…といっても、まだ時間があるんだけどな」


旭「くあー…はやいねー蓮花ちゃん」


暁美「もー!兄ちゃんおいてかないでよー!」


ネート「ひどいなー先いっちゃうなんて」


アーネ「皆さんおはようございます」


ティオ「おはようございまーす」


ブレイズ「…あ。なんだ、君達もう来てるんだ」


リュー「やっほー」


フィル「みんなおはよー」


ラトナ「よー」


シャナ「遅れてすまないなー」


ヒナ「ちょっとカイ、早くしなさいよ」


カイ「分かってるっての」


私は、このチームが大好き。

騒がしくて、元気で、それぞれの個性が強くて、


ルル「じゃ、皆そろったみたいだし。行こっか!」


蓮花「…はい!」


笑顔になれる。

一緒にいて、とても楽しい。

私はそんな、このチームが大好きだ。


私の、大事な青春が詰まった、大切なチーム。


フレアガーディアンズ。

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