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FLARE GUARDIANS  作者: 睦月火蓮
PART.6
103/108

Episode.88 「妹はやらんぞ!」「あははまだ言うかー」「大人げないわ…」

夕陽「…蓮花。俺は…お前が──」


──バァアアンッ!


夕陽「……」


邪魔…いや、明らかな妨害が入った。

医務室の扉を勢い良く開いた、狼。


牙月「蓮花。大丈夫か」


蓮花「に、兄ちゃん……」


牙月「小僧、場所変われ。お前にその場所は10年早い。という訳で今すぐ俺と代わr」


桃千「牙月こんなところにいたんだーはい退散しようかー」


と、桃千先輩が現れてズリズリとあの狼を医務室から退場させる。

よく見ると、医務室の入口に桜花先輩もいる。


桜花「ほな、ごゆるりと」


茶道のように、静かに扉を閉める。

…と、その直後。


「妹はやらんぞ!!」


「あははまだ言うかー」


「大人げないわ…」


「どこの馬の骨か分からん奴に大事な大事な妹やr」


「桜花口塞がせて。レッドカードレッドカード」


「おいこら離せおま…ハッ、裏切ったな!?」


「裏切ってないし。牙月が勝手に暴れとるだけやわ」


…医務室前が凄く騒がしい。(※医務室ではお静かに。)


蓮花「…あんのシスコンめ…」


夕陽「え、えっと…。まぁ、仕切り直して…」


予想外の妨害で少しおかしくはなったものの…再度、気持ちを切り替える為に息を吐く。

そして、真っ直ぐ蓮花を見る。


夕陽「…蓮花。俺は──お前が、好きだ」


蓮花「ほうほう。…う?」


夕陽「友達とか、そういうのとは違う好きだ。俺は…一人の少女として、お前が好きだ。

 …お前の答えを聞きたい」


蓮花「…うー…?

 えっ…?ちょ、良い?よし、よし!よし?うん、ああ頭の処理りがおお追いついてないノですスス…」


…ここまで困惑(というか頭抱えて混乱)している蓮花は初めて見た。

まぁ…突然こんなこと言われても、な…。


蓮花「…あ、やっと入ってきた。

 うんうん。…あー、なるほどなるほど」


夕陽「…」


蓮花「あはは、なんだー。そうだったんだ。諦めて損したよー」


夕陽「………?」


蓮花「いやね。さっきも言った通りさ、夕陽なかなか名前で呼んでくれなかったじゃん。

 だから、『あー片思いか』なんて思って諦めたんだよねー…、一回」


夕陽「……諦めたって…。…じゃあ…」


蓮花「好きだったんだよ?

 なーんだ、なんだかんだいって結局の所、お互い片想いのような両想いだったってことじゃん」


夕陽「……じゃ、じゃあ…。

 …俺と、付き合って、くれるか」


蓮花「もちろん。…じゃ、はいこれ」


普段から腰につけているバッグから、鈴を出す。

赤に染められているものと、青に染められている物が二つ。

青い方を俺に渡す。


蓮花「それ、大切な人に渡せってお父さんに。

 そうだな…あの魔道具の、お礼みたいなものかな」


夕陽「……ありがとう、大切にする」


お互いあの魔道具を取り出すと、それに付ける。


夕陽「…これからも、よろしくな」


蓮花「こちらこそ」


…と、また騒がしい音がする。


牙月「小僧テメ――――ッ!!(怒)」


桃千「あはは……。ゴメン押さえきれなかったー」


桜花「大人気ない…」

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