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プロローグ  僕は、死んだ。

「行こう、レオン。」



   あ、ご主人様!今日もお散歩に連れて行ってくれるの?


「ほら、早く早く!」


   うん!あ、待ってよぅ。


僕のご主人様、リリアは、12歳の元気な少女だ。

ご主人様は、僕がちっちゃい時から、ずっと一緒なんだ!


「ほら、おいで!」


一緒に、野道を走る。楽しいな。

そうして、走っていると、お花がたくさん咲いている、いつもの場所にたどり着く。


僕はこの場所が大好きだ。ここは、ご主人様と毎日じゃれて遊ぶ場所だから。

僕は嬉しくって、ご主人様の顔を舐める。


「あはは!くすぐったいよレオン!」


   ご主人様も喜んでる!


「ようし!レオン、競争だよ!」


うん!


いつもと変わらない、幸せな時間。


そう思ってた。





「はぁ、はぁ・・・あはは!やっぱりレオンは速いなー!」


ご主人様と、だいぶ遠くまで走った。僕もちょっと疲れたな・・・


   あれ?ここ、どこだろう?


いつもより遠く来てしまった。目の前には、森がある。


「おっきな森だね・・・」


   うん・・・でも、なんだか嫌な感じがする。ねぇ、帰ろう?


くぅん、と、心配げな鳴き声を出す。


「ね、ちょっと入ってみようよ。」


   えぇっ!?危ないよ!


「ママは、森には魔物が出るから近づいちゃダメって行ったけど、すぐに逃げれば大丈夫だよ!行こう?」


   ・・・大丈夫かなぁ


ご主人様は、先に森に入っていってしまった。ま、待ってよぅ!




「きゃああああああああああ!!!!」


   ・・・!?ご主人様っ!?


僕は急いで、ご主人様の元に向かう。

すると・・・


「ぐがるぁ・・・ごがぁっ!!!」


魔物だ。真っ黒なヤツが、今にもご主人様に襲い掛かろうとしていた。


「やっ、いやっ!!!来ないで・・・!」


   ご主人様っ!!!


黒い魔物とご主人様の間に割って入る。


「ぐるるる・・・わぅっ!がぅっ!!!」


   ご主人様に手を出すなっ!!!


「レオン・・・!」


「きゃうんっ!?」


黒い魔物に噛み付かれた、そしてそのまま、ぶんぶんと振り回される。

肉が裂けて、血が飛び散る。


「わうっ・・・わうっ!!!」


   逃・・・げて・・・!ご主人様逃げて・・・!


「あ・・・あぁぁ・・・レオンが死んじゃう・・・わ、わたし、大人の人呼んでくる・・・!すぐに助けるから・・・待ってて!!!」


ご主人様が走り出す。黒い魔物は、ご主人様に見向きもしない。

今、こいつが興味を持っているのは、僕・・・いや、僕の肉だ。


ぐちゃぐちゃと、僕は、食べられていく。

・・・あぁ、ご主人様、どうか幸せになってね・・・










「・・・はい、これで君、死んだわけだね。」

「・・・ハッ!なんて物見せるんだっ!」

「いや、君がどのようにして死んだかを見直そうと思ってね。」

「だからって・・・!」


僕は泣いていた。

あのような悲しい映像を見たからだ。しかもこれで2回目。


「うぅぅ・・・ご主人様・・・」

「よし。じゃあ、君、どうする?」

「どうって・・・ていうか、あなた誰?」

「誰って・・・神だよ。」

「・・・神って、神様?」

「あぁ、最近うわさの、転生の神。」


そんなうわさ知らない。


「転生って・・・よく分からないけど、僕これからどうなるの?」

「どうなるって?」

「うん、僕もう死んじゃったから・・・死んだ後はどうなるのかなって。」

「それは、君が決めることだよ。」

「・・・え?」



「さぁ・・・君は、どうしたい?」



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