浴衣
今日は休日であったので僕は街へと繰り出す。
大学から家が近いこともあり、僕はあまり大きな街へとは繰り出さない。なぜならこの近くにある店で生活用品は大体揃うからだ。じゃあ、なぜ今日は街に来たのか?それはなにかほしいものがあったら買うという、あまり目的がはっきりしていない理由から来たのであった。
「人多いな」
駅から外へと出ると、浴衣姿の女の子が一杯いる。
「あ、今日は成人式か」
思えば、僕も去年、成人式に出た。それからはや1年経っていた。浴衣を着ている女の子をみると、なにか癒される。そんなとき声が聞こえた。
「せんぱーい」
僕は振り向くと、サークルの後輩がいた。
「成人式だったの?お疲れ」
「ありがとうございます。今式典が終って、同窓会まで暇なところです。あ、ちょっとこれ持っててください」
僕は荷物を持ち、歩く。
「どうもありがとうございます。せっかくあったことですし、一緒にどこか行きます?」
「いいけど、行きたい場所とかあるの?」
「そうですね、疲れたのでなにか飲み物飲みたいです」
「じゃあ、そこの喫茶店に入ろうか」
「はい」
二人は喫茶店に入る。飲み物を頼んで僕は彼女へ話しかける。
「浴衣似合ってるね」
「そうですか?ありがとうございます」
「本当に、浴衣って女の子の良さを引き出すなって思うね」
「ですねえ。女の子みんな可愛くてうらやましかったです」
「いつも浴衣でいればいいなとか、思ってしまったよ」
「浴衣とか時間かかるので、もうあんまり着たくないです」
「そうなんだ」
彼女はバッグを袖の下に入れる。しかし、袖から下へと落っこちた。