4話:異世界に転生したけど、草原で学生服オンリーなんだが?
ここから新章になります。
楽しんでいただけたら嬉しいです。
目を開けたら、草原のど真ん中に立っていた。転生したんですね、わかります。それはそれとして、キャンプ道具も何もないピンチなんですけど、どうしたらいいですかね。
「町も村も何も見えねー」
「にゃーん」
「道もないし、どっち行けばいいかわからんな」
「ホァー」
あっそーみたいな返事は寂しいのでやめてほしいんだが。
私の体を見る。学校の制服だ。靴は学校指定のローファー。草原を歩くには少々不適切な靴である。なぜ私は運動靴での登下校をしていなかったのか。洗っていたからですね。朝に乾いてなかったから仕方なし。
「頑張って歩くか。それにしても、どっちに行けばいいのか。そこが問題だ」
「にゃっ」
「ぐえっ」
後頭部に張り付いていたミケが降りる。降りる時に首が若干締まったから、カエルが潰れたような声が出てしまった。誰も聞いてないからいいけども。ミケを見ると、地面を引っ掻いていた。ざっざっざっざっと砂をかいている。トイレでもしたいのかな。
「オァ!」
「トイレじゃないのか。ん? 長い木の棒がある」
「にゃあん」
トイレじゃなくて、木の棒があると言いたかったようだ。木の棒があってどうしろっていうねん。
「いい感じの長さだな」
「シャーっ!」
「突然のオコ」
杖っぽい感じに長かったから、しゃがんだ状態のまま木の棒を立ててみた。そしたらミケに手の甲を叩かれて棒がぱたりと倒れる。爪は出てなかったので痛くはない。倒れた木の棒はミケに叩かれた先ではなくて、不自然な感じに変な方向へ倒れている。なぁに、これぇ。
「ふぁあー」
「新しい鳴き声だな。なに、この棒が倒れた先に歩けと」
「おぁ」
ミケは棒が倒れた先に向かって歩けという。私がしゃがんだままでいると、はよいくぞって感じで先に進んでいく。どうせ何もわからない状態だ。運任せに行ってみるか。私には豪運っていうスキルもあるしね。木の棒で線を引きながら歩く。こうすれば、まっすぐ歩いているかどうかわかるからね。しばらく歩くと、ミケは私の制服をよじ登って後頭部に張り付いた。君、定位置はそこであってる? 後ろ脚つらくない?
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
実家の猫を参考にしながら、ミケを描写しています。
書いていてとても楽しいキャラクターです。
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