25話:豪運の力
浄化魔法って本当にあるんだね。冒険者の魔法職必須の魔法らしい。ご飯屋さんで使わなかったのは、ちっちゃい汚れに使っていたらMPがもったいないからだそうだ。ちょっとのシミに使うってなると、たしかにもったいないかも。それにしても、あれだけ血みどろだった私の腕が綺麗になった。私も覚えられるかな。一応、召喚士って魔法職だし、可能性はあるよね。キャシー姉さんに聞いたら、魔法屋で魔法巻物を買えば誰でも覚えられるようだ。買いに行こう。
「それにしても、見事に戦えなさそうなメンツだな」
「毒液と影魔法でチクチクしてやりますよ」
「陰湿だな」
私の召喚獣達を眺めたタークスさんの一言である。手口が陰湿なのは認める。召喚士本人が逃げの一手しか打てないので許してほしい。
「それにしても、ランページ・スティードの乱入が3回も続くなんてね」
「ウラナ、なんかやったのか?」
「逆に聞きますけど、私って何ができそうですか?」
「アイテム確認して帰るぞー」
そう、最初の乱入からけっこうな時間が経っている。馬と戦うたびに、ランページ・スティードが乱入してきたのだ。再現かな?って思う程度には、最初の乱入と同じように乱入されている。倒し方も同じだ。私がいつの間にか上に打ち上げられて、ランページ・スティードの上に乗って、また空中に放り出されて、首狩りである。意味わからん。
ヴィンセントさんとタークスさんにキャッチしてもらった。DEXの差なのか、ヴィンセントさんに受け止められる時はノーダメ。タークスさんの時はダメージが入った。タークスさんの大盾にぶつかったせいもあると思う。HPが半分減ってて、キャシー姉さんが叫んでたよね。
「荒革2枚か」
「この肝っぽいのはいったい……」
「なんで毎回レア素材を引くんだ」
スキルに『豪運』があるからですかね。私が剥ぎ取りをすると、毎回レアな素材が出る。ノーマルなのはヴィンセントさんがゲットしてた荒革とか、馬肉なんだけどさ。レアなものは肝だったり、脂肪だったりする。薬になったり、食材としても美味しいから、高値で売れるそうです。肝より馬肉の方が好きだなぁ。
剥ぎ取り方法は簡単で、『剥ぎ取り』の魔法がついたナイフを魔物にザクザクするだけだ。体の大きさで剥ぎ取れる回数が決まってて、ランページ・スティードは3回剥ぎ取れる。ステータスの値によって、剥ぎ取れる素材が若干変わるようだけど、レアが剥ぎ取れる条件は不明なようだ。運次第って見解がいまのところ有力なんだって。私のスキルによって、信憑性が高まったよね。
「肝が2つも取れるなんて、ラッキーね」
「1つは売却して、1つは食べるか」
「美味しいんです?」
「クセが少なくて美味いぞ。生でも食えるしな」
馬の肝って生食できるんですか? ファンタジー効果ってやつなのかな。わからん。いざとなったらキャシー姉さんに治してもらおう。うん。
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