14話:私の身分証
新章突入です。
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「登録が完了しました。ウラナさんのギルドカードです」
「ありがとうございます」
リズさんから銅色のカードを受け取る。私の名前が書かれた、私の身分証だ。なくさないようにしよう。カードケースとかってあるのかな。
「こちらはミケさんの従魔登録証になります。なくさないでくださいね」
「うるるる”っ」
首輪型のマークを着けられて、嫌そうに唸っている。猫って首輪嫌がるよな。気持ちはわかるけど、ミケの安全のためだから我慢してね。
「召喚獣が増えたらまた登録をお願いします。ギルドカードも、従魔登録証も再発行の時は銅貨5枚いただくので、気をつけてくださいね」
「わかりました」
「う”ー!」
ミケが猫パンチしてくる。けっこう痛いからやめてね。爪が出てるんですよ。
「そしてこれはギルドからの礼金になります」
「はい?」
「依頼目標の発見をしたのがウラナさんだと、タークスさんから報告がありました。その場合、ギルドから礼金を出しているんです。少ないですが、お納めください」
リズさんが差し出すトレイには、銀貨が5枚も乗っている。遺体を見つけたからってこと? キャサリンさんを見る。
「受け取りなさい。こうやって見つけてくれた人にお金を払うことによって、行方不明者の数を減らす効果もあるの。ちゃんとした取組みなのよ」
「そういうことなら、ありがたく受け取りますね」
「はい! 駆け出しは何かと入り用ですからね。お役立てください」
銀貨を受け取る。たまたま遺体を見つけただけなのに、それがお金をもらえることに繋がるなんてな。ラッキーが続いてる。……まさか、これって豪運のおかげってこと? だとしたら相当なチートスキルじゃないか。豪運って、スゲー。
「あ! タークスさん、通行税! 返します!」
「いいって、いいって! もうお前はバックラーのチームメイトなんだ。必要経費だよ。気にすんな!」
「そうよ。駆け出しは先輩に甘えときなさい」
受け取ってもらえませんでした。うぅ、いずれは私もバックラーに貢献できるように頑張ろう。
私が決意を固める横で、ミケはまだ首輪を外そうと躍起になっていた。そろそろ諦めてほしいんだけど。新品の首輪がボロくなるぞ。
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