ネザーランド・ドワーフ
村の入口まで来てふと疑問に思ったのでお父さんに聞いてみた。
「今日はどこで狩りをするの?」
「本当は東の森に行って狩りをしたいんだが、お前達の安全を考えてこのまままっすぐ平原に行くつもりだ。」
ビブリオス情報によると最も安全な方角だ。
安全だけど何か素材になる物は拾えるのだろうか。
最悪その辺の石ころでも持って帰るしかないな。
「お父さん平原にはどんな獲物が居るの?」
クロス兄がお父さんに良い質問をした。
俺も気になっていた。
ビブリオスは草食動物が居ると言っていたけど牛や馬みたいなやつが相手だったら勝てる気がしない。
兎みたいなやつならなんとかなるかもしれない。
「ネザーランド・ドワーフが居る、そいつを狩るぞ。」
ネザーランド・ドワーフ?
ネザーランドがどういう意味かは分からないけど、俺の知るドワーフと言えば背丈の小さい手先の器用なイメージの種族だ。
草食だったの?
っていうかいきなり人型の生き物狩るの?
言葉通じそうじゃない?
俺は不安になりながらもお父さんとクロス兄の後を着いていく。
初めて見る外の景色に感動したり、何かの素材になりそうな物を探しながらの移動は不安とわくわくが良い具合に混ざりあってとても楽しかった。
しばらく移動を続けるとお父さんが俺たちにこう言った。
「見つけたぞ、あれがネザーランド・ドワーフだ。」
お父さんが指を指した方角の茂みには一匹の小さな生き物が居た。
長い二本の耳、つぶらな瞳、体長は30cmほど、発達した後ろ足、もふもふな体毛、美味しそうに草を食べている姿はどこか懐かしさを感じる。
いや、兎じゃねーか。




