判定勝ち
このチャンスを逃す訳にはいかない。
俺は全身の力を螺旋状に練り上げ威力を高めたパンチを繰り出した。
イメージしたのは某打ち切り漫画の主人公の技だ。
肩の押し出し、腰の捻り、足の踏ん張りを使い繰り出されたパンチはお父さんの背中に見事命中した。
ばしぃ!と音が響く位には衝撃を与えたのだがお父さんには大したダメージを与える事が出来なかった様だ。
お父さんは振り向きざまにこちらの右腕を掴み笑みを浮かべている。
「捕まえたぞ。」
攻守逆転か。
ずっと俺のターンでこの勝負を終わらせるつもりだったのに!
あ、そうだ。
「お父さんに一撃入れれたからこの勝負僕の勝ちだよね?」
「ん?あぁ、そうだったな。」
危なかった。
やはり5歳児の力ではまだまだ心許ない。
掴まれた腕を自力で振りほどける位には力がほしい。
「ライズにやられっぱなしだったからここからお父さん反撃しようと思ったんだが。」
勘弁してくれ。
「クロスもライズも思ったよりやるな、お父さん関心したぞ。」
クロス兄はお父さんがお母さんを見て動揺したところを攻撃しただけだけどね。
何はともあれこれで俺も狩りに同伴出来る様になった訳だ。
一歩前進。




