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手合わせ その2
「はぁ、はぁ。」
息切れをしてきたクロス兄。
一旦距離を取って大きく息をしている。
「よぉし、じゃあ次はお父さんから行くぞ。」
おなべの蓋を器用に振り回してクロス兄に襲いかかるお父さん。
盾術とでも言うのだろうか。
動きが様になっている。
いくらおなべの蓋とは言えまともに食らえば結構痛いはずだ。
クロス兄が必死に防御しているが皮の盾ではダメージを抑えきれていない。
お父さんとの実力差がありすぎるな。
これは勝てそうにない。
待てよ?そう言えば勝つ必要はなかったか。
一緒に狩りに連れて行けるかどうかを試すのが目的だったはず。
「クロス、不意打ちでもなんでもいいからお父さんに一撃を入れる事が出来たら狩りに同伴してもいいぞ。」
「お父さんに一撃…か、よし!」
なんか勝利条件が更新された。
お父さんになんでもいいから一撃を入れる。
これならなんとかなるかもしれない。
お父さんを隙がある状態に出来ればクロス兄が一撃を入れる事も出来るだろう。
良い事思い付いた。
お母さんを呼んでこよう。




