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乙女模様。  作者: 猫カナ
1/1

Miyuki

なんでいつもこうなっちゃうんだろう。


長谷川美雪は空を仰いでため息をついた。彼氏の瀬戸雄二と喧嘩をしたのは今月でもう3度目だった。いや、正確に言えば喧嘩ではないのかも知れない。


言いたいことがあったのは私なのになんでその私が雄二を慰めることになってるわけ?


雄二とはもう付き合って2年になる。付き合いたてから束縛が厳しい方だった雄二だが、最近は度を超えている。美雪が話し合いをしようとするたびに雄二は大袈裟に謝り、自身を罵る。


「ごめん、俺美雪の事傷つけてる…本当俺なんかもういない方がいいよな」


そんな風に言われると美雪は雄二を慰めるしかなくなるのだ。


「そんなこと言わないでよ、いない方がいいなんて思ってないよ」


毎回毎回そんなやりとりの繰り返しだった。雄二は自己肯定感が恐ろしく低く、それを彼女の美雪で補おうとしてた。付き合いたての頃は必要とされることが少し嬉しくもあったが、2年も経った今は重荷なだけだった。そんな存在なのになぜ美雪がまだ雄二と付き合っているのかは美雪本人もよく分かっていなかった。


他の人はこんな時お酒とか飲んだりするのかな。


最近21歳になった美雪だが、お酒は殆ど飲まなかった。19になってから雄二と付き合いだして、お酒嫌いな雄二が嫌な顔をするから自然と避けるようになったのだ。本人も気付かないほど自然に、彼女は彼氏にコントロールされていた。




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