第二章 第一話 ライル・幼少期 3歳
二章です!
今回はライル幼少編です。
では、よろしくお願いします。
今日はライル3才の誕生日、ライルは祖母ヤーニャに手を引かれて教会にやって来た。
「神父様、今日孫が無事に3歳になりました。
神様にお礼のお祈りを捧げに参りました。」
この世界マドリストは魔物がいて、村に住む人は被害に合い易いらしい。
勿論魔物討伐でお金を稼ぐ人もいるし、自警団や領主様のところから討伐に来る人もいる。
ライルが1歳の時ライル達が住む村ヨダンに小規模モンスタースタンビードが発生した、その時村を・ライル達を守ろうと元冒険者のライルの父と母が・・・
・・・冒険者・・・元白金等級2人の冒険者が無双しまくり村は無事、しかし国王様に2人の居場所がバレてしまい世界の平和の為と連行されて働かされているそうな。
ただし、年に2度とライルの誕生日には帰らしてもらえることになっているそうだ。
その両親の親と子と言うことで、只でさえ村で家族みたいな付き合いが本当の自分達の親子のように接してくれる程。
「かみ様、ライル3才になりました。
ありがとございます。」
ライルが御神像にお祈りを捧げるとフッと真っ暗になり、御神像が輝く。
『ライルよ、お前は成人の義に使命が与えられる、今は健やかに過ごしなさい。
それとお前には今から経験が貯まるようにしておく、自分に正直に良い行いをしなさい。
子供なのだから固くなることはないぞ、良い心には良い行動を生む。
それが結果として良く無いとしても人生の勉強だからな。』
フッとまわりが元に戻る、周りの人たちは何も気付いて無いようだが神父さまはずっとこちらを見ている。
「ライル、御言葉をいただいたのだね?」
神父の言葉にコクッと頷き、神父はそうか良かったねと言った。
どうやら神父は内容とか他の人に伝えようとかは考えていないようだ、何せ神様の啓示だから。
家に戻るとライルの父と母が帰ってきていた。
「ライル!大きくなって、お前に会えないのがもう辛くて辛くて・・・あのクソ国王ぶち殺す!」
ライルの父がライルを抱きしめたまま持ち上げ、物騒な事を宣った。
そのライルを母が後ろからそっと抱き締め大事に抱える、いきなり父は崩れ倒れる。
「ミーニャ!いきなり麻痺と昏倒は無いんじゃないかい?」
どうやら父は母が魔法で倒したらしい。
「カイゼル!貴方は私がお腹を痛めて産んだライルとの対面に何故我先と抱き締めるのです!
そこは私に譲るでしょう?ふ・つ・う!」
このまま夫婦喧嘩が続いても困る、ヤーニャはみっともないねぇと呟き笑っていた。
ライルははおまじないを1発、
「お父さん・お母さん、おかえりなさい!
あいたかったです!」
「「ただいま、ライル!お母さん!」」
抱きしめていたミーニャは妙な違和感を感じた。
「・・・、ライル?あなた何かあったの?
体から魔力感じるけど。」
僕を抱き締めているお母さんが不思議そうな顔で聞いてきた。
「今日神様?お話ししたの。」
「「「はっ?」」」
「お母さんも知らなかったの?」
「何やらライルと神父様が言葉を交わしていたんだけどね、神父様からの祝福と思ってたんだが。」
カイザルがまさかもうステータス使えるようになったのか?と
「ライル、ステータスと頭に念じてみて。」
「カイザルいくらなんでも?ステータスは幼少の義から神様から賜るもの。
いくらなんでも・・・。」
幼少の義とは5才になった子供が神様からステータスを贈られる儀式で、このステータスを受けると経験値が溜まり強くなっていけるのである。
ステータスを受けないと、基本体力しかない。
「かみ様が経験貯まるようにしとくって、何か成人の義に使命?くれるって?」
「「「えっ?」」」
また3人がハモって驚いている、ライルは自分でまだステータスを見ていないことに気付くと、
「ステータス?なんかでた。」
ライルはステータスを開き、開示の処を触れ皆が見れるようにした。
開示 / 非開示
ライル (男) 3歳 人族
レベル 0
HP3/3 MP2/2
攻撃力 1
守備力 1
魔法力 1
素早さ 1
器用さ 3
魔法
スキル
称号
最短ステータス保持者・啓示を受けし者
「本当に出た、ステータス・・・カイザルどうしよう?」
「落ち着けミーニャ!まだ3歳だ、普通に過ごせば良い。
それだけでも経験値は上がっちまうが。
ただ、あのクソ国王達には内緒だ!!下手すると拐われて駒にされかねない。」
家族会議の結果はとりあえず極秘事項となり、
「良いかいライル、絶対人にステータス見せてはいけないよ!どんなに中の良い人でもだよ!」
ライルは”何か良くわからないけどわかった”と答えた。
その後ヤーニャの方針であるいつもの食事より少し豪華な御馳走の食事をして、(両親の稼ぎは凄いが、ヤーニャが稼いだお金分の食事をする。)ミーニャとライルはお風呂に入りミーニャ達がいない間の事を話したりして、両親に挟まれ眠りについた。
読んでいただきありがとうございます。