第一章 第三話 ジョーカー
もういっちょ行きます。
よろしくお願いします。
第一章 第三話 ジョーカー
そんな神託もあり僕は旅の準備に取りかかった。
家で支度してると、ユイとリードがうちに来る。
「ライル、僕たち魔王倒す旅に出るんだ。
もう一所にイタズラ、いや、遊べなくなったよ。」
リード、ホントにイタズラ好きだな、まぁ俺も大概好きだ。
「ごめんねライル。
私あなたのお嫁さんになるつもりだったのに、魔王を倒す旅で明日をも知れない命になったの。
何処に魔王がいるか・いえ、居ないかもしれないらしいけど?
でもリードと頑張って世界を平和に導き、私達二人の幸せを手にするから。」
・・・?なんの事ですか?リードの話しは良くわかるが、ユイは相変わらず良くわからん。
「ライルも何でも屋さん頑張ってね、なんか良くわからない職業だけど。」
ユイはクスッと笑っていた。
あれか、これは俺の職種を自分達と照らし合わせて笑ってるのか。
こいつは悪い奴じゃないが、そんなところもある。
まあ、別に構わないが。
「お前たちも頑張れよ、命落とすなよ。
俺も明日から旅に出るから。」
そんな言葉にリードが反応する。
「ライル、どこかに行くの?僕たちと一緒に行こうよ♪」
リードがそ言うと、後ろからメイヤさんが声をかけてくる。
「ライル様、支度はできましたか?」
見とれるリード、わかるぞ!羨ましいだろ。
口を開けたまま固まるユイ、プッ笑える。
「おまたせ!でも本当に着替えだけで良いの?」
「もちろんです、旅は教会が全てバックアップするよう神様に言われています。
ライル様は神様の使徒なのですから神命を遂行していただければ。
といっても、私と旅に出なさいだけでしたね。」
クスッと笑うメイヤさん、素敵ダー。
「ドウイウコト?」
唖然としていたユイは、ものすごい剣幕で聞いてきたので簡単に説明した。
「神様がメイヤさんと旅に出て何でも屋さんで二人で幸せになりなさいと「最後は違いますよ」・・・、おうっ。」
会話を被せられた。
「ライルさんは全ての職業につける何でも屋さんになりました。
つまり勇者でも賢者でも魔王でも。
ゆくゆくは神にも悪魔にもなれます。
そして神託で、ライルさんは私と旅に出て世界を回りなさいとおっしゃいました。」
驚く3人。
「ライルさんまで何故驚いているのです?」
メイヤさんにジトメをいただきました、アリガタヤアリガタヤ。
「いえいえ、神とか悪魔とかは・・・。
せめて通りすがりのヒーローとか?
誰だかわからないあしながおじさんとか?」
「どこの異世界の人ですか?」
異世界?わからん。
「まぁそんな感じで、なんか良くわからないけど行ってくるよ。
二人も頑張ってな、あ!リード。」
リードを呼ぶとユイには気を付けろ、放してもらえなくなるぞと耳打ちした。
リードは、僕もそっちに付いていきたいよと耳打ち返ししてきた。
「わかるよリード、俺も同じ気持ちだ。」
「じゃあ!僕も・・・」
「だがことわる!」
「デスヨネー。」
リードよ諦めてくれ、俺とメイヤさんのために。
じゃあメイヤさん、冒険者登録してきますね。」
「私もいきましょう、そのあと武器や防具も必要なので教会にいきましょう。
今回の御信託で予め用意をして持ってきておりますので。」
「冒険者ギルド、ヨダン出張所へようこそ!・・・てライルじゃん、あんたどうしたの?
うそっ? あっ、あなた様は白金冒険者で使徒メイヤ様?
あたしこの宿屋の娘で冒険者プラス銀等級のリリンと言います、ファンです!結婚してください!」
リリン姉さんは壊れていた、てかこの村はヨダンという名前だったのか。
そして宿屋の中にギルド出張所があったとは。
ギルドの等級は、
白金等級・金等級・銀等級・銅等級・鉄等級と5段階あり、プラスが付くのはもうすぐ上に上がれるとギルドが太鼓判を推した者に付く。
最初に鉄等級で受けられるのは採取や村や町中依頼系で、先ずはキャリアを積む。
決して狩りや討伐をしたらいけないわけではないが、ギルドからいきなりそんな危険な依頼は卸せないので先ずはそこからという訳らしい。
「ライル・じゃあこのこの魔導石盤に手を置いて、はい!ギルドカードよ。」
渡されたギルドカードには、
クラス : 鉄等級
プロフエッション:何でも屋
と表されている。
「何でも屋って聞いたことない職業ね?
これで手続きは終わり、カードは身分証になるから失くさないようにね。」
リリンからカードを貰い、メイヤさんと教会に向かう。
・・・なんか、後ろから誰かついてくるな?リードとユイか。
まぁ良いや、ほっとこう。
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