登校初日!!
初投稿なのでベタベタで拙い作品になるかもしれません。小説は読むけれど執筆するのは全くの未経験者です。
それでもよければどうぞみちゃってください!!
僕の子供の頃の話。幼少の頃の友達と観ているテレビが違っていたことをよく揶揄われた。みんな特撮ヒーローやカッコイイキャラクターが戦うアニメが好きだった。僕はどうだったかといわれると、僕は女の子寄りの番組をよく観ていた。可愛い女の子の姿にあこがれを抱いた。何故なのか?その答えはきっと単純なはずだ。では、何故僕は揶揄われたのであろうか?当時それだけがよくわからなかった。わからないまま過ごして先延ばしという道をずっと歩んできた。
今の僕は、思春期を迎えた僕は成長する体躯とは全く逆の方向へ乖離してゆく精神に苦しんでいる。だけど、それを揶揄われることはもっと恐ろしかった。あの頃から全く進歩していない心を抑え込み、そして抑えきれない気持ちに振り回され続けていた。どっちが正しい姿なのか分からなくなるぐらい今の僕は滅茶苦茶な僕は、いや、私は……。
入学式の初日、心晴れやかに今日という日を迎えられれば如何に素晴らしいことであろうか。鏡の前で映るのはだぶだぶの制服を着こなす今の僕の姿。今までだって中学時代の学ランと共に青春を謳歌したのだから、この新鮮味に溢れたピカピカな姿もそのうち日常の当たり前の格好として受け入れていくことだろう。だが今から着こなしてゆくこの服は、今の僕にあるべき姿が何なのかを教えてくれる十字架でもある。そう、「男でなければならない」 それに背いた罪人はどうなるのかは肝に銘じているし私は制服に袖を通せばそれなりに演じられる自信はある。
青春の門出にわざわざ暗いことを考え込む必要なんてない。さあ、手持ちの最終確認と身だしなみのチェックを終えた僕は頬を軽くたたき、長めの髪を手で払いながら心の奥で『行ってきます』とつぶやき、今日という長い一日のスタートを切ったのだった。