表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

写真の中の君

作者: 月野 光

指先に伝わる

写真立ての冷たさ

体の芯に伝わって来ては

凍ってしまいそうだ……


それでも

写真立てのガラスに

指先は触れ続ける

私の体温を吸ったのか

曇る窓ガラスを

何度も

何度も

愛おしく撫でる


ガラス越しに映る

景色に君を探して

君を想うように

また曇ったガラスを拭く


冷たさは止むことなく


ただずっと私を凍らせてゆく


寒さでどうにかなってしまいそうだ……


吐き出せる言葉は

白い溜息だけ……


交わることのない

ガラス越しに映る君の笑顔が

僕の心臓をぎゅーっと握る


そしてまた

僕は白い溜息を必死に漏らす……


死なないために


生きるために……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ