次元と出会い
目を開けると、そこは真っ暗な闇の中だった。
何が起こっているのかわからない。
何故こんな暗闇にいるのかすら、分からない。
紅李は、暗闇の中、1人倒れていたのだ。
「...あれ?神社は...?」
戸惑いながらも、起き上がり辺りを見渡してみた。一見何もないように見えたが、ふと1点に赤く光る何かがあるのが見えた。
ランプのようなロウソクのような、暖かい感じがする、何かが。
「出口か何かかな...?」
暗闇で不安の中、少し希望が湧いてきた。
「行って...みようか」
大きく深呼吸して、一歩一歩慎重に、闇の中を歩いていった。
しかし、歩いても歩いても、一つもあの光に近づいているとは思えないのだ。むしろ、遠ざかっているような...。
「これ、出口もなくて一生暗闇だったら...」
考えただけでぞっとした。早く光のところまで行きたい。そう思い、走り出した瞬間、
「走るな、人間」
後ろから何者かの冷たい声が飛んでき、背後の方が徐々に明るくなってきた。ビックリして振り向いたその先には、一人の男が突き刺さるような視線でこちらを見ていた。
「..こいつが神様に認められた人間代表か?」
そういって彼は紅李のことを細目でガン見した後、フッと鼻で笑いながら
「霊感も勢力もないような奴をよく神様は選んだな」
そういって笑う男を横目で見ながら、紅李はムスッとした顔で答えた。
「誰ですか貴方?」
その問いかけに、男は無表情に戻り、こう答えた。
「私はコヨミ、一見ただの人間に見てるが」
ブォッと風が吹き、あたり一面に光を灯しながら、男は言った。
「光と風の神だ。これからお前のお供となる。よろしく頼むぞ」
そういってニヤッと笑いながら、紅李を見たのであった。




