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佐伯悠馬の結婚事情(仮)  作者: 雪森蓮


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幕間 「 理解の距離」

ちょっと気になるけど、すごく気になるけど、な悠馬君ですね。

取引先の責任者と会う。


エレノアさんと一緒に。

それだけのはずだった。


ーーーーーーーーーーーーーー


初めて会ったその男性は、

背が高く、がっしりとした体格で、

僕より年上に見えた。


けれど威圧感はない。


声は落ち着いていて、

視線もまっすぐで、

きちんとした人だ。


そういう印象だった。


仕事の話をするのに、


余計な力がいらないタイプ。


……羨ましいくらいに。


ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そして。


エレノアさんは、その人物と笑みを浮かべて話していた。


柔らかく。

自然に。

僕と話すときとは少し違う。


距離が違う。

言葉の端が違う。


お互いに、


「理解をしている」


そんな空気がある。


離れているようで、

近い。


近すぎないのに、

遠くもない。


大人の距離だ。


僕は、その様子を見ながら、


なぜか胸の奥が少しだけざわついた。


理由が分からない。

分からないまま、

考えてしまう。


エレノアさんの過去。


どんな相手と出会い、

恋をして、

結婚をしたのか。


彼女が笑う相手は、

どんな人だったのか。


『……目の前のこの男性も、


その一人なのだろうか。』


ーーーーーーーーーーーーー


そう思った自分に、

少し驚いた。


今まで周りにいた人たちに、

そんな感情を持ったことがなかった。


必要もなかった。


知りたいと思ったこともなかった。

仕事ができればそれで十分だった。

距離が保てればそれで良かった。

ーーーーーーーーーーーーーーー


なのに。


初めて、

誰かについて知りたいと感じている。


それが意外で、

少し怖い。


そして。


『気づかないふりをしたくなる』


エレノアさんがふとこちらを見て、

いつも通りに言った。


「佐伯さん、大丈夫ですか?」


僕は反射で頷く。


「……はい。仕事ですから」


彼女は微笑んだ。


それだけで、


胸のざわつきが少しだけ強くなる。


ーーーーーーーーーーーーーーー


僕はまだ知らない。

この感情の名前を。


知ってしまったら、

もう戻れない気がして。



ここまで読んでくださってありがとうございます!


『佐伯悠馬の結婚事情(仮)』始まりました。

結婚する気がない男の結婚事情(仮)です。

相変わらず周囲がうるさく、悠馬の胃が忙しいです。


更新はのんびりですが、完結まで書いていく予定なので

よかったらまた覗いてください。


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