その33 「後編・締め」
すみません、会議回は何度か書き直して修正してますm(__)m
→全然変わってないという話もありますが><
方針は決まった。
噂は消せない。
ならば管理する。
恐ろしいほど合理的な結論だった。
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エドワードが紅茶を置く。
「以上だ」
一拍。
「ノア」
ノアが背筋を伸ばした。
「はい!」
凛の視線が刺さる。
逃げ場はない。
菜摘が静かに言う。
「最後にもう一度確認します」
一拍。
「動くな」
『喋るな』
蘭が画面越しに重ねる。
「考えるな」
拓海が重ねる。
「息だけしてろ」
凛が締める。
ジェシカが微笑んで付け足した。
「余計な優しさも禁止です」
ノアが震えた。
「……はい」
返事だけは完璧だった。
理解は怪しい。
拓海が念押しする。
「ルイスは出来るだけ家に置け」
ノアが即答する。
「はい!」
即答が怖い。
会議が終わり、空気が少し緩んだ。
廊下の向こうから子供の声がする。
凛の子供たち。
奔放で、距離が近い。
アメリカの風圧。
一方で。
ルイスは静かだった。
庭の端。
少し離れた場所で立っている。
苦手なのだ。
悪意ではなく、距離感が違う。
同じ英語でも、温度が違う。
ルイスは学んでいる。
踏み込みすぎない。
逃げすぎない。
どこで笑えばいいか。
どこで引けばいいか。
七歳なりに外交をしている。
伯爵家の一人息子は忙しい。
凛がそれを見ていた。
腕を組み、冷たい目で。
だが声は意外に現実的だった。
「……あの子、疲れてる」
カイルが頷く。
「うちの子達、パワー強すぎるね」
「強すぎる」
凛は即答した。
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カイルが提案する。
「遊びを分けようか」
「分ける?」
「ルイスには静かな時間」
「子供たちは発散する時間」
一拍。
「配置を整える」
家庭内外交官の顔だった。
凛が少しだけ頷く。
「それがいいわ」
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ジェシカが穏やかに微笑む。
「子供たちも環境が必要なのよね」
菜摘が小さく息を吐いた。
「大人もです」
全員が頷いた。
胃薬も必要だ。
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エドワードが立ち上がる。
「では次だ」
一拍。
「悠馬を呼ぶ」
空気がまた締まった。
本人だけが何も知らない。
ノアは小さく呟いた。
「……息だけします」
誰も信じていない。
こうして。
火山の管理は始まった。
まずは家の中から。
そして次は。
当人の胃の上で。
ここまで読んでくださってありがとうございます!
『佐伯悠馬の結婚事情(仮)』始まりました。
結婚する気がない男の結婚事情(仮)です。
相変わらず周囲がうるさく、悠馬の胃が忙しいです。
更新はのんびりですが、完結まで書いていく予定なので
よかったらまた覗いてください。
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