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その22 「余計なこと」

会議は続く

会議は続いていた。


当然だ。

終わるわけがない。


有能嫁最終フェーズ。


国家プロジェクトである。


ーーーーーーーーーーーーー


「結論」


拓海が言った。


「兄さんは好きだ」


「分かりやすいほどに」


ジェシカが微笑む。


「問題は」


凛が冷たく言う。


「エレノアが無風」


菜摘が胃薬を握る。


「胃だけが嵐です」


全員が頷いた。


悲しい。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


エドワードが紅茶を置いた。


「作戦を練り直す」


一拍。


「慎重にだ」


その瞬間。


「兄さんが本気です」


ノアが言った。


余計なことを。


全員の視線が刺さる。



「ノア」


 凛の声が氷点下だった。


「余計なことを言うな」


「言ってません」


「言った」


「まだ続きがあります」


「やめろ」


ーーーーーーーーーーーーーー


ノアはにこにこした。


最悪だ。


「兄さん、帰りの車で」


一拍。


「エレノア嬢のことを三回見ました」


拓海が吹き出した。


「数えてんじゃねぇよ!」


「兄さんは見ないようにして見てました」


「余計に悪い!」


ジェシカが穏やかに言う。


「ノア、慎重にと言ったでしょう」


「慎重です」


「どこが」


凛が刺す。


ーーーーーーーーーーーーーー


ノアは真顔になった。


「だから僕、思ったんです」


嫌な予感しかしない。


「兄さんが動けないなら」


一拍。


「僕が動きます」


全員。


「やめろ」


即答だった。


ノアはきょとんとした。


「え?」


「やめろ」


 拓海が言う。


「やめなさい」


ジェシカが言う。


「やめて」


菜摘が言う。


「死ぬわよ」


凛が言う。


「え?」


ノアは心底不思議そうだった。


ルイスが菓子を食べながら呟く。


「父上は余計なことしかしない」


子供は正しい。


エドワードが紅茶を飲む。


一拍。


「ノア」


静かな声。


「余計なことをするな」


「でも父上!」


「するな」


「兄さんが!」


「するな」


「……はい」


ノアがしょんぼりした。


珍しい。


ーーーーーーーーーーーーーー


会議は一度、静かになった。


凛が腕を組む。


「兄さんが本気なら」


一拍。


「なおさら慎重に」


ジェシカが微笑む。


「ええ。大人の距離を壊さないように」


拓海が肩をすくめる。


「胃薬増やすか」


菜摘が握りしめた。


「はい」


ノアだけが納得していなかった。


目が輝いている。


火薬工場にガソリンを撒く目だ。


エドワードはそれを見て思った。


(監視が必要だな)


最終フェーズは続く。


本人の胃を置き去りにして。





ここまで読んでくださってありがとうございます!


『佐伯悠馬の結婚事情(仮)』始まりました。

結婚する気がない男の結婚事情(仮)です。

相変わらず周囲がうるさく、悠馬の胃が忙しいです。


更新はのんびりですが、完結まで書いていく予定なので

よかったらまた覗いてください。


感想・フォロー等とても励みになります!

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