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その19 「有能嫁最終フェーズ」

もうほっといてあげたらいいのにとも思うけどそうしたら進まないもんなぁ

作戦会議が、ふたたび開かれた。


議長。

エドワード・ハミルトン。


有能嫁最終フェーズ。

もはや国家プロジェクトである。


場所は当然、ハミルトン邸。


逃げ場はない。


ーーーーーーーーーーーーーー


「結論から言う」


エドワードが紅茶を置いた。


「エレノアを逃すな」


「はいはい」


拓海が笑う。


「また始まった」


ジェシカは優雅に微笑む。


「始まりましたね」


菜摘は胃薬を並べている。


「悠馬用です」


準備が良すぎる。


凛は腕を組み、壁際で冷たい目。


その隣でカイルが陽気に手を振った。


「Summer vacation!!」


「黙れ」


凛が即刺す。


蘭はソファで無表情。


ノアはやけに真剣だった。


ルイスは床に座り、菓子を食べている。


平和な顔で。


内容は地獄だ。


ーーーーーーーーーーーーーー


「まずだ」


エドワードが言う。


「悠馬が自分から動かない」


全員が頷いた。


悲しい。


拓海が即座に言う。


「そもそもあいつ、女性対応が幼稚園レベルで止まってるだろ」


「酷いですね」


ジェシカが優しく言う。


「事実です」


凛が冷たく補足した。


ノアが頷く。


「兄さんは三十の時、自分からデートに誘っておいて」


一拍。


「二ヶ月間、手も握らずに振られた男だぞ」


全員が静かになった。


「甲斐性がないにも程がある」


「見てなくていい」


拓海が即答した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


カイルが拳を握った。


「ならば!」


嫌な予感。


「いっそ既成事実を!」


全員。


「無理!!」


即答だった。


凛が氷点下で言う。


「カイル、黙れ」


「Sorry…」


蘭がぽつり。


「犯罪になる」


「Wow…」


カイルがしょんぼりした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


菜摘が首を傾げた。


「悠馬は夜会、よく行ってなかった?」


ノアが即答する。


「兄さんにとって夜会の相手はただのカカシだ」


一拍。


「社交用の置物」


全員が頷いた。


「確かに!」


最悪の一致団結。


ーーーーーーーーーーーーーーー


蘭が淡々と言った。


「でも、押し倒すよりはいいのでは?」


ノアが跳ねた。


「妻だろ!!」


凛が即座に刺す。


「最低」


ノア。


「土下座」


ノアは反射で床に額をつけた。


「申し訳ありませんでした!!」


慣れすぎている。


ルイスが小さく呟く。


「父上、またやってる」


「やってない」


「やってる」


子供は正しい。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


エドワードが締めた。


「つまりだ」


一拍。


「悠馬に任せると終わる」


全員が頷いた。


悲しい結論。


エドワードは静かに微笑んだ。


「だから環境を整える」


「包囲網ね」


凛が口角を上げる。


「言い方」


ジェシカが笑う。


「家族の集まりです」


拓海が肩をすくめる。


「胃薬も忘れるな」


菜摘が握りしめた。


「はい」


ノアが顔を上げる。


「兄さんにはサプライズで」


「やるな」


全員が同時に言った。


ノアがしょんぼりする。


エドワードが宣言した。


「最終フェーズだ」


一拍。


「エレノアを逃すな」


こうして。


佐伯悠馬の知らないところで。


包囲網は物理的に敷かれた。


胃の未来も知らずに。




ここまで読んでくださってありがとうございます!


『佐伯悠馬の結婚事情(仮)』始まりました。

結婚する気がない男の結婚事情(仮)です。

相変わらず周囲がうるさく、悠馬の胃が忙しいです。


更新はのんびりですが、完結まで書いていく予定なので

よかったらまた覗いてください。


感想・フォロー等とても励みになります!

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