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幕間 ノアの改革(私欲)

地位も財力もあるイクメン、ノア卿ですね

ノアは、兄さんがキレたのを初めて見た。


衝撃だった。

兄さんはいつも淡々としている。

胃が痛いと言いながらも、結局全部回す。


その兄さんが机を叩いた。


怒った。

限界だった。


ノアは思った。


(……これはまずい)


反省?

違う。


ノアはもっと現実的だった。


(ならば環境を整えよう)


兄さんのためではない。


自分のためだ。


息子を連れてきやすい環境。

育児部屋。

子供を見てくれる保育士。


最低限の料金で、子供がいる親たちが利用できる仕組み。

現場に行くなら、ルイスも連れていける。


それが最適解だった。


後にその環境が社員たちから歓喜されることを、ノアはまだ知らない。


「神ですか?」


「助かります!」


「子育てしながら働けるなんて……!」


ノアは首を傾げた。


「え? 普通では?」


違う。

普通じゃない。


ただし動機も普通じゃない。


息子を仕事中置いときたかっただけだ。


悠馬はそれを聞いて胃を押さえた。


「……お前は本当に……」


ノアは笑った。


「兄さんに似てる息子、可愛いでしょう?」


世界は平常運転だった。



ここまで読んでくださってありがとうございます!


『佐伯悠馬の結婚事情(仮)』始まりました。

結婚する気がない男の結婚事情(仮)です。

相変わらず周囲がうるさく、悠馬の胃が忙しいです。


更新はのんびりですが、完結まで書いていく予定なので

よかったらまた覗いてください。


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