その74 「相談」
更新頻度塗料が多すぎるという話を友人から言われたのですがそうなのかなー、、、何せ反応ないからよくわかってないw
結論は出なかった。
噂は整理できない。
気持ちも整理できない。
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悠馬は机に額を落としたまま思った。
(……どうすればいい)
噂の中心にいるのは自分だ。
そして。
中心にいるのは伯爵家だ。
ノアと蘭。
ルイス。
立場が絡む。
面倒が絡む。
胃が痛い。
悠馬はゆっくり顔を上げた。
「……とりあえず」
声がかすれる。
「ルイスの件なので」
放っておけない。
子供の問題ではない。
”伯爵家の問題”だ。
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その日の午後。
悠馬はエレノアのデスクの前で立ち止まった。
言うべきか。
言わないべきか。
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「佐伯さん?」
エレノアが顔を上げる。
整った表情。
冷静な部下。
仕事の顔。
悠馬は一拍置いた。
「……少し外します」
「業務ですか」
「いえ」
悠馬は即答した。
「私用です」
自分でも驚くほど即答だった。
エレノアが目を瞬く。
「私用」
「……はい」
悠馬は視線を逸らした。
「ハミルトン邸に」
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エレノアは静かに頷いた。
「承知しました」
一拍。
「私も同行を?」
合理的な提案。
部下として正しい。
正しすぎて胃が痛い。
悠馬は反射で首を振った。
「いえ、大丈夫です」
「……そうですか」
エレノアの声は変わらない。
でも。
ほんの少しだけ間があった。
悠馬は言葉を選んだ。
「伯爵家の……」
一拍。
「完全にプライベートな案件なので」
ノアと蘭。
ルイスの立場。
噂の処理。
家の問題。
部下を巻き込む話ではない。
巻き込みたくない。
「……承知しました」
エレノアは淡々と答えた。
追及しない。
それが余計に刺さる。
悠馬は背を向けた。
(上司だ)
(業務じゃない)
(だから置いていく)
正しい。
正しいのに。
胸のあたりが妙に重い。
胃ではない場所が。
意味が分からない。
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こうして。
佐伯悠馬はしぶしぶハミルトン邸へ向かう。
伯爵家の“噂”を整理するために。
そして自分が何を整理すべきなのか、
まだ分からないまま。
ここまで読んでくださってありがとうございます!
『佐伯悠馬の結婚事情(仮)』始まりました。
結婚する気がない男の結婚事情(仮)です。
相変わらず周囲がうるさく、悠馬の胃が忙しいです。
更新はのんびりですが、完結まで書いていく予定なので
よかったらまた覗いてください。
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