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佐伯悠馬の結婚事情(仮)  作者: 雪森蓮


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幕間 「爆弾の行方」

幕間が本編じゃないか説

悠馬はホテルのベッドに寝かされていた。


顔が赤い。

耳まで赤い。

胃が終わっている。


酒が終わっている。

人生が終わっている。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「……」


エレノアは椅子に座っていた。

淡々と。

冷静に。


付き添いとして。

部下の管理として。


――たぶん。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「大丈夫ですか、佐伯さん」


返事はない。

ただ眉間に皺が寄っている。

胃が痛い顔だ。


いつも通りだ。

ただし今日は倒れている。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


エレノアは小さく息をついた。


「本当に……噂に弱い方ですね」


違う。

酒だ。


だが訂正する者はいない。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


一方その頃。

廊下。

爆弾が捕獲されていた。


「兄さんを運ぶな」


凛の声は優しい。

優しいが冷たい。


「運びました!」


ノアは元気だ。


「軽々と抱き上げるな」


「兄さんが軽いんだよ!」


「黙れ」


次の瞬間。


鈍い音がした。

鉄拳制裁である。


「痛っ!」


「痛いで済むと思うな」


「愛だよ!」


「殺す」


「はい!」


反射で返事をした。

学習していない。


凛は額を押さえた。


「……全てが噂になる」


「噂は真実の証明だよ」


「違う」


「兄さんは純情なんだ」


「黙れ」


もう一発。


その時。

凛がふと止まった。


「……あれ?」


ノアも止まった。


「ルイスは?」


沈黙。


廊下が静かになる。

爆弾より怖い沈黙。


「……さっきまで僕の隣に」


「お前」


凛の声が低い。


「息子をどこに置いた」


「置いてないよ!?」


「置いてないのが問題だ」


二人の顔が青くなる。


そして遠く。

どこかで礼儀正しい声がした。


「叔父上?」


最悪である。






ここまで読んでくださってありがとうございます!


『佐伯悠馬の結婚事情(仮)』始まりました。

結婚する気がない男の結婚事情(仮)です。

相変わらず周囲がうるさく、悠馬の胃が忙しいです。


更新はのんびりですが、完結まで書いていく予定なので

よかったらまた覗いてください。


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