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バアルゼ・プリンセスに近づくためには、守護するバアルゼ・プリンスの近くへ行かなければならない。
守護するバアルゼ・プリンスは他の魔虫達とは違い、全てにおいてバアルゼ・プリンセスを優先する。
つまり、バアルゼ・プリンセスを攻撃すれば自ら盾となる。
その行動原理を利用し、攻撃しつつ接近。
出来る限りバアルゼ・プリンセスに近接した状態で、集中砲火を浴びせれば、守護するバアルゼ・プリンスも同時に倒せる。
そして残骸に触れ、神眼鑑定すれば恐らく……。
「天八岐、バアルゼ・プリンセスに出来る限り接近しますね」
バアルゼ・プリンセスを見据えると、考えている間も襲ってくる魔虫達を、攻撃し防御してくれている天八岐にそう言った。
私が足を止めようと、魔虫達には関係ありませんからね。
「主よ、思うままに行動するが良い」
「ありがとう、天八岐。では、行きます。風神のキューブ、放出!」
天八岐にお礼を伝えると、両手を広げ風神のストールから六つの風神のキューブを排出させた。
風神のキューブは雷神の数珠より数は少ないですが、その分、一つのキューブが神風の力を増幅させる能力は高く、風神のキューブ自体が神風を纏う竜巻なので、キューブを移動させて攻撃する事も可能。
しかも雷神の数珠とは違い、指定した場所に漂い続ける事が出来るので、足場にしたり攻撃や防御にも使えるのです。
因みに、雷神の数珠は役目を終えて尻尾に戻って来ています。
私は、風神のキューブを使用し一気に加速。
襲いかかってくる魔虫達の処理を天八岐に任せ、守護するバアルゼ・プリンスに肉薄した。
しかし肉薄できたと思った次の瞬間、視界が歪んだ。
「えっ?」
なぜ、バアルゼ・プリンセスがあんなにも遠くに?
それ以前に、守護するバアルゼ・プリンスにも肉薄できていない?
ですが、近づけたことは確か。
ここは、一気に畳み掛ける。
「雷神の数珠、展開!」
右手を掲げると、琥珀色の数珠が展開されバアルゼ・プリンセス達を覆った。
神雷は神風より早いですが、使用すると尻尾に戻ってしまう。
なので、広範囲に展開し維持させる。
次に両手を広げると、風神のキューブがバアルゼ・プリンセス達の上下と四方を覆った。
天八岐の攻撃も含めると、これで四段構えの攻撃が出来る。
先ずは、神風の攻撃からです。
「インカルナタ、貴女の神風を放つわ。だから、力を貸してね」
そう言って言葉にすると、融合したインカルナタから『「おらの力、存分さ使ってくんちぇ!」』と伝わって来た。
私は溜めていた神風を左手に集め、風神のキューブに注いだ。
すると、神風が増幅され轟音と共に神風の太刀を形成した。
「【風神の凄風刃!】」
そして両手を合わせた瞬間、強烈な轟音と共にバアルゼ・プリンセス達が荒れ狂う神風の太刀で切り刻まれた。
しかし次の瞬間、バアルゼ・プリンセスではなく、周りに飛び回る別のバアルゼ・プリンスを、風神の凄風刃が切り刻んでいた。
守護するバアルゼ・プリンスも、一部巻き込まれていましたが、これは一体どういう能力?
下着の力で強化した、この眼を欺く何かが有るの?
その時、守護するバアルゼ・プリンスの残骸が手に触れた。
今だ!
「【神眼鑑定!】」
神眼鑑定LV10を使用した事で、バアルゼ・プリンスの本質が判明した。
……嘘でしょ?
ここまで攻撃しても、バアルゼ・プリンセスが倒れない、その理由が分かりました。
ですが、こんなの倒せるの?
極小の分隊に変異する事で、相手の的を攪乱。
瞬間魔核黒障壁により、核を保護。
魔幼虫を魅了して、憑依。
憑依して操作する事で、守らせたり吸収して増殖と超再生を行う。
それに加え、解読開示された能力が厄介すぎます。
悪魔の領域は、私に偽りを見せ、攻撃や魔法を歪め、能力を偽って表記させる能力。
この能力のせいで、神通力を放ってもまともに当たらず、神眼鑑定しても私は偽りの情報を見ていた。
不屈の悪魔は、死してもなおMPを消費して蘇る能力。
この能力のせいで、MPが無くならない限り倒れることはなかった。
身代わりの悪魔は、バアルゼ・プリンセスのダメージを全て請け負う能力。
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名称 :異界のバグデーモン バアルゼ・プリンス
(バアルゼ・プリンセスの分隊)
レベル :99
HP :9662/0
MP :7763/0
身体詳細 :情報掲示不可
スキル :常時金剛体表、魔幼虫憑依操作、極小分隊変異
瞬間魔核黒障壁、魔幼虫吸収超再生、魔幼虫魅了
魔幼虫吸収増殖、飛行、加速、四属性魔法、闇魔法
四属性及び闇属性無効、状態異常体勢小
神雷、神風、神火、神土、神水耐性小
悪魔の領域(世界の摂理により、解読。一部開示)
不屈の悪魔(世界の摂理により、解読。一部開示)
身代わりの悪魔(世界の摂理により、解読。一部開示)
――・――・――・――・――(異界スキル表示不可)
制限スキル:極大四属性魔法、極大闇魔法、瘴気操作
瞬間魔核絶対障壁、憑依、超再生、魅了
超増殖、状態異常無効
超飛行、超加速、四属性及び闇属性吸収
神雷、神風、神火、神土、神水耐性中
――・――・――・――・――(異界スキル表示不可)
弱点 :神聖・神光
情報 :バアルゼ・クイーンになれず、死んで蘇った大悪魔の分隊。
悪魔の領域:偽りを見せ、攻撃や魔法を歪め、能力を偽って
表記させる。
不屈の悪魔:死してもなお、MPを消費して蘇る。但しMP
が無くなれば、朽ち果てる。
身代わりの悪魔;バアルゼ・プリンセスのダメージを全て
請け負う。
大地のエネルギーにより強化(世界の摂理により、制限)
魔法消費量増加、弱体化。
世界の摂理により、HP、MP、特殊、弱点以外の身体詳細
情報掲示不可。
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つまりバアルゼ・プリンセスを倒すには、偽りを見破り、核を守る障壁が消えるまで攻撃し続け、バアルゼ・プリンスを全て倒し、周りに居る魔虫達を、一切近づけさせてはならないと言うことです。
しかも耐性が有るので、弱い攻撃では耐えられてしまう。
四段構えの攻撃の直後、風雷神の裁きを放てば倒せると思うのですが、溜めていると四段構えの力が弱まってしまう。
怪力乱神融合の残り時間を考えると、このまま四段構えの攻撃をするしかありません。
ですが、もっと近づけば……。
風神の凄風刃が吹き荒れる中、私はバアルゼ・プリンセスに肉薄。
しかし、再び視界が歪んだ。
ですが円を描くように繰り返し近づけば、その中心にバアルゼ・プリンセスが居るはずです。
私が何度もバアルゼ・プリンセスに近づいていると、風神の凄風刃に続けて天八岐が神風を放とうとしていた。
今は少しでも、手数を増やしたい。
「天八岐、お願い! 防御も全て、攻撃に回して下さい!」
お願いをすると、私を守っていた四帖盾が槍へと姿を変えた。
そして、凄まじい早さで一直線に突き進んだ。
すると、先に放っていた天八岐が神風でバアルゼ・プリンセスを切り刻んだ。
私はその間に左手に懐剣を持ち替え、襲ってくる魔虫達を切り倒しつつ、右手に集めた神雷を雷神の数珠へ解き放った。
すると、同時に槍から姿を四束剣へと変えた天八岐が、神風で再びバアルゼ・プリンセスを攻撃。
思っていた攻撃より、多段攻撃が一つ増えた。
この攻撃により、回避していたであろうバアルゼ・プリンス達を直撃しているはず。
ですが、攻撃はまだ続きます。
天八岐に遅れて放った神雷が、雷神の数珠へ行き渡った。
今だ!
「【雷神の雷嵐!】」
手を閉じた瞬間、目映い光が全てを包み込む。
私の眼にする情報が偽りだとしても、これだけの多段攻撃に、バアルゼ・プリンセスも無事では無いはず。
くっ! 消滅しない。
これは、偽りの情報?
それとも、バアルゼ・プリンセスがこの多段攻撃に耐えているの?
ですが、まだ望みはあります。
「天八岐、止めの雷嵐!」
お願い、この攻撃で……。
そう願う私の眼の前から少しずれた位置で薺君が現れ、何も無い位置に秘技を繰り出した。
「逃げて!」
私や天八岐は平気ですが、薺君が雷嵐を浴びてしまう。
そう思っていると、まるで雷嵐の攻撃位置を知っているかのように、薺君が技を出しつつトリッキーな動きを見せた。
……嘘でしょ?
どうやって、雷嵐を躱しているの?
そう思っていると、急にフワフワした感触が胸元を襲った。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
一日置きの更新とさせて頂きます。
不定期な時間になるかも知れませんが、何卒ご容赦下さい。




