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爆風と共に全てが水蒸気に覆われると、幾つもの衝突音と地響きが反響し、あやかし達の悲鳴が聞こえてきた。
次の瞬間、巨大な白い何かが水蒸気をかき分け幾つも落ちてきた。
咄嗟に障壁を張ろうとすると、障壁より先に清水神龍大太刀が動き、白い何かを切り裂いた。
すると、中から巨大な幼虫が現れ地響きと共に着地し牙をむいた。
嫌な気配の正体は、この幼虫?
神眼鑑定LV10で確認すると、異界の魔幼虫である事が分かった。
そして同時に、同族殺しの悪魔、魔王障壁貫通の悪魔、魔王喰らいの悪魔という、かなり危険な能力を持っていることが分かった。
ですが、それだけでは有りません。
「バアルゼ・クイーン?」
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名称 :異界の魔幼虫(バアルゼ・クイーンの子)
レベル :――/99 (同族能力吸収により向上)
HP :――/919235 (大地のエネルギーにより向上)
MP :――/738559 (大地のエネルギーにより向上)
身体詳細 :情報掲示不可
スキル :灼熱体表、氷結体表、風刃体表、金剛体表
炎の息、氷の息、風の息、毒の息、麻痺毒の息
捕縛唾液糸、再生、地中掘削移動、四属性魔法
四属性及び闇属性無効、聖・光属性耐性小
物理及び魔法耐性小
金剛体表時:物理及び魔法耐性大
――・――・――・――・――(異界スキル表示不可)
同族殺しの悪魔(世界の摂理により、解読。一部開示)
魔王障壁貫通の悪魔(世界の摂理により、解読。一部開示)
魔王喰らいの悪魔(世界の摂理により、解読。一部開示)
制限スキル:強靱捕縛唾液糸、超再生、地中瞬間移動、極大四属性魔法
四属性及び闇属性吸収、聖・光属性耐性中
状態異常耐性中、物理及び魔法耐性中
金剛体表時:物理及び魔法無効
――・――・――・――・――(異界スキル表示不可)
弱点 :神聖、神光、神雷、神風、神火、神土、神水
情報 :大地のエネルギーにより強化(世界の摂理により、制限)
バアルゼ・クイーンより、魔王の因子を受け継げなかった魔幼虫
魔王障壁貫通の悪魔:魔王の防御及び耐性を無視する能力
同族殺しの悪魔:現存する魔王に、不測の事態が訪れた時に
発動。同族を殺し、能力を吸収して成長する能力
魔王喰らいの悪魔:現存する魔王に、不測の事態が訪れた時に
発動。魔王を喰らい、因子を取り込み自らが魔王となる能力
世界の摂理により、レベル、HP、MP、能力、低下制限大
魔法消費量増加、弱体化、特殊能力使用不可
世界の摂理により、HP、MP、特殊、弱点以外の身体詳細
情報掲示不可
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私がそう思った時、魔幼虫が薺君と桜がいる方向を向いた。
「させません!」
インカルナタお願い、力を貸して。
私がそう願った瞬間、風神の言葉を持つスキルが思い浮かんだ。
「【風神の刃!】」
そして思い浮かんだまま言葉にすると、翡翠色の巨大な刃が真っ白な水蒸気ごと魔幼虫を真っ二つに切り裂いた。
そして、真っ白な水蒸気を切り裂いた先に蠢く魔幼虫達が見えた。
だけど、凄い。
これほどHPが有る魔幼虫を、一撃で倒せるとは思わなかった。
今までの私の神通力を、超越している。
ですが、スキル再生が有るのになぜ一撃で倒せたのかな?
倒した魔幼虫をよく見ると、中心部に大きな紫色の核が有った。
これが、一撃で倒せた理由?
その半分に割れた核を見ていると、天八岐が輝いた。
『「主よ、待たせたな。ようやく、怪力乱神融合した主に繋がった」』
そう言って天八岐が、私の『心』に語りかけてきた。
怪力乱神融合は、私とインカルナタが融合する能力。
その為、私だけでなくインカルナタとも繋がらなければ、本来の能力を発揮できなかったそうです。
『「手間をかけさせて、ごめんね」』
『「気にするな」』
今は繋がり有った事で、私の技や神通力さえも、その刀身に宿す事が出来る様になったそうです。
『「主よ、魔幼虫は数が多い。我の形態を八束剣に変え、風神の刃を放つ事をお勧めする」』
天八岐は、大太刀、双刃刀、刀、八束剣、槍、薙刀、甲冑、八帖盾へと、自在にその姿を変える事が出来る。
その形態になると、スキル自体の攻撃力は1/8となるが、多くの魔物を攻撃するには打って付けなのだそうです。
特に、核を切り裂けば倒せる魔幼虫の場合は有効なのだそうです。
私が攻撃を放つと同時に剣が移動し、私と同じ攻撃で敵を自動で攻撃。
金剛体表時の魔幼虫は切り裂くことが困難なので、その状態でない個体を判断して、攻撃してくれるそうです。
しかも、攻撃し終えると自動で私の元へ戻ってくるそうです。
但し、その分MPを二倍消費してしまうそうです。
風神の刃を使用すると、消費MP60%減少の状態でMPを600消費。
二倍となると1200消費しますが、MP2%吸収が有るので直ぐに回復する。
ですので、積極的に使っても問題は有りません。
私は、天八岐の提案に乗ることにした。
天八岐、お願い。
私がお願いすると、その姿を八束剣へと変えた。
「行くよ、天八岐」
神通力を使用し前方の水蒸気を散らすと、蠢く魔幼虫達が見えた。
私はそのまま駆け出し、蠢く魔幼虫の中に飛び込んだ。
「乱れ咲きなさい、天八岐! 【風神の刃!】」
そして、風神の刃を蠢く魔幼虫達に放った。
すると風神の刃を放つ度に、天八岐は踊るように飛んでいき、次々と魔幼虫の核に小さな風神の刃を放った。
連続して風神の刃を放つと、私の元へ戻らずに、そのまま攻撃するようです。
私を中心として殆どの魔幼虫を倒しましたが、金剛体表の能力を使用している魔幼虫だけ残った。
「硬い……」
私が放つ、風神の刃でも一撃で倒す事は困難なようです。
ですが、金剛体表の能力を使用していない魔幼虫は倒せる。
怪力乱神融合の残り時間は、後二分三十秒。
インカルナタの事を考えると、残り二分で出来るだけ多く倒さなければなりません。
「姫、無事ですか?」
こうして何度も魔幼虫を倒していると、薺君から「コーナーワイプ」で連絡が有った。
『「撫子無事か?」』
『「撫子お姉たん、大丈夫? 幼虫たん、また来たの。凍っちゃえ!」』
そして同時に、ブルーローズと雛菊からも私の『心』に連絡があった。
「はい、こちらは問題有りません。薺君は、大丈夫ですか?」
コーナーワイプの、薺君の後ろがブレている。
薺君も戦いながら、話してくれているようです。
『「私は、大丈夫です。二人とも、心配してくれてありがとう」』
ブルーローズと雛菊も、魔幼虫と戦いながらのようです。
「僕も、桜がいるので問題は有りません」
私は魔幼虫を倒しながら、薺君とあやかし達と同時に連絡し情報を共有。
並列思考が有って、本当に助かりました。
この能力が無ければ、戦いつつ同時に話すことは出来ませんでしたからね。
少し遅れて、イベリスと姫立金花、そしてヘイズスターバースト達やチアさん達からも連絡が有りました。
ブルーローズと雛菊曰く、左翼と右翼共に被害は出たものの、攻撃体勢に入っていたので、あやかしの軍勢達の武器にブルーローズの清水と雛菊の聖雪を付与し、魔幼虫への対応は出来ているそうです。
そしてその対応と共に、両陣営から薺君達の方へ援軍を向かわせた。
ですが、水蒸気爆発が発生する度に魔幼虫が出現しているので、発生源のバアルゼ・クイーンを倒す必要がある。
ただ地面の至る所に、魔幼虫の反応が有るので場所の特定が出来ない。
地面を全て掘り返しても良いが、今以上に水蒸気爆発が発生し、魔幼虫の数があやかしの軍勢を上回る恐れが有るそうです。
イベリスと姫立金花曰く、銀狐と金狐に頼み込み、金狐の門へ向かっているそうです。
花ちゃん達は、銀狐が秘蔵していた大切な茶菓子を出して落ち着かせた様です。
ヘイズスターバースト達曰く、天狐の姿が急に人型となったので、運ぶことが容易くなったそうです。
現在、社の入口まで天狐を守りながら後退しているそうです。
助かりました。
これ程の、水蒸気爆発。
流石に、無防備の天狐を守るのは困難だと思いますからね……。
皆との連絡を終えると、私は魔幼虫を攻撃しつつ、石楠花がいる後方へ下がることにした。
インカルナタとの融合時間が、残り四十秒を切ったからです。
風神の刃を放ちつつ、後方に下がっていると、足下で水蒸気爆発が起きた。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
一日置きの更新とさせて頂きます。
不定期な時間になるかも知れませんが、何卒ご容赦下さい。




