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【薺SIDE】



 トラックの修理が完了し、再び出発しようとしていると監視していた近衛騎士から緊急報告を受けた。

 監視によると、前方から百五十体のオークがこちらに向かっているとの事。

 後方に一体だけ、少し大きなオーガがいるので、恐らくそのオーガが群れのリーダーだ。



「総員抜剣! 第一部隊と第二部隊は、フォーマンセルで迎撃! 第三部隊は、トラックと運転手を守護! 僕は、オーガリーダーを倒しに行く」



 各部隊に指示を出し配置につかせると、オーガの姿が見えた。

 オーガが陣形を整える前に、僕はオーガの群れに突撃することにした。

 すると技を使用しようとした瞬間、スマホの着信音がなった。



「【迅雷(ジンライ)瞬歩(シュンポ)!】」



 構わず瞬歩(シュンポ)技を使用し、迅雷(ジンライ)瞬歩(シュンポ)を使用しながらスマホに出ることにした。

 今回は左手の脇差しを鞘に収め、スマホを左手にし、右手に木刀を持ってオーガの群れを切り裂いていく。

 この技は、MPを10使用し敵を切り裂く際の加速を、切る度に上げていく瞬歩(シュンポ)技の一つだ。

 敵が多いとき使用すれば、迅雷(ジンライ)の如く一瞬にして多くの敵を葬り去る事が出来る。



『「薺、今良いか?」』



 スマホを『スピーカーモード』で出ると、朝熊(アサマ)からだった。

 多少雑音が入るけれど、話せなくはない。

 だけど待ってくれているようなので、技も織り交ぜて早く倒すか。



「【残像(ザンゾウ)二閃(ニセン) 迅雷(ジンライ)暁月(ギヨウゲツ)!】」



 迅雷(ジンライ)瞬歩(シュンポ)と技を同時に繰り出し、一気にオーガリーダーも纏めて切り裂いた。



『「済まない。戦闘中だったか」』



 すると、朝熊(アサマ)が謝った。

 でもオーガリーダーの取り巻きを倒せば、後は近衛騎士達に任せれば問題は無い。



『「シュシュシュシュシュシュシュッ! フゥー……今、オーガリーダーと取り巻きを倒したから良いよ」』

『「……薺、周りでまだ戦っている音が聞こえるのだが?」』

『「近衛騎士達が、オーガ二十体ほど相手にしている所なんだ。大半は僕が倒したし、(ジキ)に終わるから大丈夫」』

『「そうか」』

『「それより朝熊(アサマ)、花ちゃん達はどうなった?」』

『「藤野さん達は、マイクロバスを停車させ薺達が来るのを待っている。だが、問題が発生した。両手の甲と両肩に(ツノ)が生えた大きなオーガが現れたんだ。今の所、他にオーガは現れていない。だが、そのオーガの(ツノ)が厄介なんだ。ショルダータックルを防いでいたスケルトンナイトが、吹き飛ばされていたからな。しかも、(ツノ)がシールドの役目を持っている。前面に対して、花ちゃん達の矢が防がれてしまっていたからな」』

『「勝てそうか?」』

『「ああ。俺が出るから、大丈夫だ。だが、このオーガだけとは限らない。薺、出来るだけ急いでくれ」』

『「分かった。直ぐに向かう」』



 朝熊(アサマ)との通信を終了させると、近衛騎士達も残りのオーガを全て倒していた。

 僕は運転手さん達にお願いし、朝熊(アサマ)達が居る場所に急いでもらうことにした。



        ※ ◇ ※



【撫子SIDE】



 ブルーローズに乗って北東の魔法陣を目指していると、石楠花(シャクナゲ)が頻りに私の懐剣(カイケン)を触ってきた。

 懐剣(カイケン)に、興味が有るのでしょうか? 



石楠花(シャクナゲ)、向日葵様から授けられた懐剣(カイケン)が気になるのですか?」

「気になると言うより、撫子は懐剣(カイケン)が好きか?」

「はい。私は、懐剣(カイケン)に何度も助けられています。ですので。いつも大切にしています」

「成る程のぉ。じゃからこの懐剣(カイケン)は、この姿を不満に思っておるのか」

「えっと、どういう意味ですか?」

「この懐剣(カイケン)は成長したが故に、撫子の一番力になれる姿を欲しておるのじゃ」



 確かに私の姫スキルには、苦痛軽減中・HP自然回復小・MP自然回復大・気力消耗軽減大・忍耐向上大・集中力向上大・命中力向上大・動体視力向上大・持久力向上大・思考力向上大・魔法耐性大・恐怖耐性大・薺との連携力向上大・癒やしの知識大・感知LV7・弱点看破LV7・あやかし召喚士LV3・スキル共有LV6・召喚MP減少LV4・女傑LV4・神通力LV3・状態異常無効(外套能力)・短時間透明化(外套能力)・衣服防具再生付与機能(外套能力)・身体正常化と体温調節機能(外套能力)・マークした場所への転移機能(外套能力)・足場強化(外套能力)・転倒防止補助環境適用(外套能力)などが有ります。

 他にもユニークスキルとエクストラスキルも有りますが、発動時に表示されるので今は分かりません。


 女傑LV4の能力には、近接武器知識小・遠距離武器知識中・遠距離攻撃力向上大(女傑レベルに比例)・近接武器能力向上小・遠距離武器能力向上中・防御力向上小・命中力向上中・集中力向上中・攻撃時瞬間速度向上小・動体視力向上中・思考力向上小・予測反応向上小・持久力向上中・危険感知力向上中・回避力向上中・苦痛減少中・斬撃、打撃、刺撃、射撃、衝撃、特殊攻撃耐性小・魔法耐性中・治癒魔法を受ける力向上中が有り、剣士の能力に似通ってはいますが遠距離向きです。

 加えてあやかし召喚士LV3の能力も、近接武器知識(あやかしの能力依存)・遠距離及び特殊遠距離武器知識(あやかしの能力依存)・近距離武器能力向上(あやかしの能力依存)・遠距離及び特殊遠距離武器能力向上(あやかしの能力依存)・近接武器攻撃力向上(あやかしの能力依存し、女傑レベルに比例)・遠距離及び特殊遠距離武器攻撃力向上(あやかしの能力依存し、女傑レベルに比例)・遠距離武器攻撃飛距離(あやかしの能力依存)・遠距離武器攻撃力(あやかしの能力依存)・武器命中率(あやかしの能力依存)・武器の致命的一撃の確立アップ(あやかしの能力依存)などが有ります。

 ですが、あまりにも多すぎて気にしていませんでした。



「私の、一番力になれる姿を?」

「うむ」



 石楠花(シャクナゲ)懐剣(カイケン)に触れて目を瞑ると、頷いた。

 もしかすると、懐剣(カイケン)の思いを聞いているのかもしれません。

 そして、暫くすると目を開いた。



懐剣(カイケン)を、わしにちと貸してくれぬか?」

「はい」



 懐剣(カイケン)を渡すと、石楠花(シャクナゲ)が自身の羽を引き抜き懐剣(カイケン)に添えた。



懐剣(カイケン)よ、わしの羽を取り込むのじゃ」



 石楠花(シャクナゲ)がそう言うと、懐剣(カイケン)が宙に浮き光輝くと、石楠花(シャクナゲ)の羽を取り込んだ。

 そして、私の手元に降りて来た。



「撫子、これで懐剣(カイケン)は神通力で弓と薙刀にも変化する事が出来るようになったぞ」



 石楠花(シャクナゲ)曰く、私の神通力のレベルが上がれば他にも変化出来るようになるそうです。

 因みに、矢はMPを1消費することで、火・水・風・土・雷・光の矢を作り出し、射る事が出来るそうです。

 私の能力と、相性が良さそうです。



石楠花(シャクナゲ)、ありがとう」

「よい、よい。それに、この懐剣(カイケン)が自ら願わねば変化など出来ぬからのぉ。わしは、手助けしただけじゃ」



 石楠花(シャクナゲ)と話していると、ブルーローズが何かを躱した。



「撫子、石楠花(シャクナゲ)と話している所悪いが、隻腕のオークジェネラルが居るぞ」



 ブルーローズに言われて下を見ると、魔法陣の近くに鎧を着た片腕のオークとオークの群れがいた。



「撫子、丁度良いではないか。ブルーローズに回避を任せ、懐剣(カイケン)和弓(ワキュウ)にし、わしらと共有したスキルを乗せて射ってみよ。矢の属性と別の属性を放てば、効果が重複され威力が凄まじい物になるぞ」

「ブルーローズ、良いのですか?」

「構わん。我は、回避に専念すればよいからな」



 ブルーローズの許可を取ったので、火の矢に塵旋風(ジンセンプウ)を織り交ぜて射ることにした。

 火の矢を作り出し和弓(ワキュウ)に添え、同時に塵旋風(ジンセンプウ)を思い浮かべる。

 石楠花(シャクナゲ)と共有できるようになったとは言え、一人で二つの属性を同時に思い浮かべるのは結構大変です。



「撫子、難しく考えなくても良い。わしらを、思い浮かべるのじゃ。火を使うわしと、風を使うインカルナタと、石を投げつけるスケルトンじゃ」



 石楠花(シャクナゲ)の言うとおり、思い浮かべると形になってきた。



「【紅蓮の塵旋風(ジンセンプウ)(セン)!】」



 思わず言葉が出ると、紅蓮の炎を纏った渦が片腕のオークに当たった。

 その瞬間、魔法陣を巻き込む火災旋風(カサイセンプウ)が起りオークを巻き込んで全てを灰にした。

 塵旋風(ジンセンプウ)羽団扇(ハウチワ)(マイ)はMPを200使用しましたが、紅蓮の塵旋風(ジンセンプウ)(セン)はMPを61しか使用しませんでした。

 これは、共有能力をそのまま使用するより、MPの消費を大幅に抑えられるようです。

 ブルーローズが能力をしようし消火すると、まだ普通のオークが少し残っていた。



「撫子、初めてのわりにはなかなかよのぉ」



 ですが、石楠花(シャクナゲ)が褒めてくれました。

 すると、姫立金花とインカルナタが私の顔を舐めてきた。



「キャッ。急にどうしたの?」

「キュウ」

「キュウーーン」



 どうやら、出番が無いと言っているようです。

 まだオークが残っていたので、二匹に任せると満足してくれた。

 全てのオークを倒した私達は、残り最後と思われる南の魔法陣を目指すことにしました。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。

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