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91話 激戦


 決勝戦第四マッチにて『GD』のスター獲得。


 これまで不調だと見られていたのに、一転鬼のような強さを発揮して戦場を蹂躙した。




「中々やるわね……」


 第四マッチの中で、直接『GD』のメンバー、アポロンと対決して、惜しくも敗れたアカネは悔しそうにしている。


「復活したね……でも一体何があったんだろう……?」


 リリィさんが頭をひねる。




「…………」

 今の『GD』……敵ながら見事だった。『完全指揮(パーフェクトオーダー)』にこれまでの迷いが無く、思い切った作戦を次々と繰り出していた。


 昨夜の様子、負けられないという否定的な精神からは生まれない創造的な動きだった。

 メンタルが変化したんだろう……何があったのかは部外者の僕には分からないけど……。




「それでも結果は悪くありません。また総合順位を一つ上げて5位となりました」


 ジイクさんの言う通り、『GD』はすごかったが、僕たちだって負けていない。マッチ順位3位にキルもしっかりとってちゃんとポイントを稼いでいる。


「そうよ、DAY2だけで見れば私たちが一番ポイントを取っている計算じゃない。『GD』なんて目じゃないわ!」


 アカネの言っていることも間違っていない。『GD』が復活しようともここまでに差は大きく詰めた。


「やることは変わりません、頑張りましょう!」


 悩む暇はない、また次のマッチが始まる。






========






 それから数マッチを経て第8マッチ。




『さあさあ、マッチも終盤! 第八マッチ、マップ『天空都市』での決戦も大詰めだ!!』


『残り部隊数は3。総合順位1位の『GD』と総合順位2位の『APG』も生存しているぞ!!』


『『APG』は本日最下位スタートから驚異的な追い上げを見せている!! しかし最初数マッチこそギアがかかっていなかったが王者『GD』の強さも盤石だ!!』


『点数も『GD』はビクトリースタンバイに後一歩、『APG』はもう少し必要という感じですね』




『おおっと睨み合っていた戦場に動きが! チーム『APG』が仕掛ける!』


『『GD』じゃない部隊の方に向かっていますが……これはそのまま漁夫られる未来が見えますが』


『突撃により部隊は壊滅! 残り二部隊! 『APG』と『GD』の直接対決だ!!』


『しかし『APG』は今の戦いで消耗しています、これでは勝負に――って、なっ!』




『何とチーム『APG』、メンバー揃って柵の方に向かっていく! だがここは天空都市! その先には落下死の未来しかないぞ!?』


『まさか……』


『いや、そのまさかだ!! 四人とも柵を飛び越えて落下死していく!! 『APG』は気が触れたのか!? 呆然と見守るしかない『GD』!! スター獲得だ!!』




『いえ……これは考えましたね』


『……というと?』


『まだ集計が終わってないので出せませんが、手元で計算したところ『GD』はビクトリースタンバイに一点足りません』


『なっ!?』


『戦って勝てればいいですが、負ける可能性もあります。『APG』は自ら飛び降りることで『GD』にキルポイントを与えなかった。ビクトリースタンバイにさせずにもう一マッチで追いついてみせる、という魂胆でしょう』


『まさか『APG』のオーダー、マモル選手は戦いながらそんなことを考えてたというのか!?』


『戦わないことに関しては流石の腕を発揮しますね』






========






「いやいや、そんなの有りか!?」


 アポロンが『APG』のまさかの作戦に思わず不服を口にする。


「マナー的には良くないでしょうけど……ここは大会、勝つための場所。すごい、って声の方が大きくなりそうね」


 アルテミスが分析する。


「ここに来てこんな立ち回りを見せるとはな……俺なら一瞬も考えない作戦だ」


 消極的オーダーとしてはやはり一歩先を行かれている。




「何かしてやったり、思われてそうやな。……ああもうムカつく、カイト、『APG』相手に何かやり返せないんか!?」


「もちろんこの借りはすぐに返す。次のマッチ、俺らはビクトリースタンバイまで1点稼げばいい。よほどのミスをしない限り取れる点数だ。

 対してやつら『APG』は普通にポイントを稼がないといけない。だから集中マークして邪魔する」




「ほほう……それは」


「マナー的に悪くても……先にやったのはあっちの方よね」


「ああ、そういうことだ。シズカ、次のマップで『APG』が降下しそうな場所を予測できるか」


「はい、少々お待ちを」




(流石だな、マモル。だが勝つのは俺たちだ……!)






========






「次のマッチで一点稼げばいいだけの『GD』はおそらく僕らを集中マークしてくるでしょう」


「なるほど……それはやり得ね」


「じゃあ私たちはそれを躱して点数を稼がないといけない」


「ふぉっふぉっ、少々厳しそうですな」




「何言ってるんですか、戦わないオーダーは僕の真骨頂です。引き続き『完全指揮(パーフェクトオーダー)』の裏をかいて見せますよ」




(ギリギリ基準まで行かせなかっただけで、点数自体はあっちが上。地力では負けているかもしれないけど……それでも勝ってみせる……!!)






========







『第九マッチ終了!! どうだったでしょうか!』


『序盤から『GD』が積極的に動いて『APG』を補足。先ほどの意趣返しと言わんばかりに点数を稼がせないように立ち回っていましたね』


『そうですね、『GD』は途中でキルにより一ポイントをゲット。ビクトリースタンバイとなりましたが適用されるのは次のマッチから。なので勝とうが負けようが結果は同じとなり無敵の存在となりました』




『損害問わず追いかけられるなんて普通はあり得ないですからね。しかし『APG』のオーダーも曲者でした』


『ええ、しっかり追跡から逃げ切ってポイントを稼ぎました! これにより基準のポイントに到達!

 次の第十マッチからは『GD』と『APG』どちらもビクトリースタンバイに! この2チームがスターを獲得したその瞬間、優勝と成ります!!』


『このまま『GD』か『APG』が勝ち切るか、それとも他のチームが阻止するか……決勝戦もいよいよ大詰めですね』


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