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知ってる

そう言った後


沈黙があった。


実際にはそう長い時間じゃなかったかもしれないが畠山には永遠の様に感じられた。


何か言わなければ


畠山が耐えきれずに口を開こうとしたが、沈黙の空気に響いたのは千鶴の声だった。


「どういう意味で?」


どういう意味


そういえばどういう意味なんだろう。


畠山は自分が口にした言葉の意味がよくわかっていなかった。


「えっと」


相変わらず汗は流れ出てくる


「僕が、、、殺したんじゃない」


そうだ。


そういう意味だよ。


だけど口にすると家に死体があるという非現実を認めてしまう様な気がして、頭が拒否していたんだ


「そうなの」


千鶴は小さな声で言った。


疑問形なのかただの相槌なのか。


言葉の響きは疑問形じゃないように聞こえた。


「この人が誰なのか心当たりはあるの?」


「い、いや」


街灯の明かりだけではよく見えない。


それでも電気をつける気にはならなかった。


少し観察してみる。


うつ伏せで顔は見えないがひっくり返すほどの勇気は無い。


「あっ」


不意に見覚えのあるものを見つけて畠山は思いもよらず情けない声がでてしまった。


「こ、こ、これ」


死体の指に大きめの石が入った指輪を見つけた。


畠山はこの指輪を知っている。


大きなダイヤに見えるこれは、実はダイヤでは無いという事も


「知ってる人?」


千鶴が聞いた。


「うん。恐らくは」


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