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家に帰ると死体があった

電気は点いてなく、カーテンは空いていたのでちょうど街灯の光で部屋は照らされていた。


居間にはシンプルなベッドとPCデスクが置かれていた。


そのベッドの横に懐かしい、、千鶴がしゃがみこんでいた。


そしてそのすぐ横には。


何やら人形のようなものが横たわっていた。


首の部分は真っ黒でそのすぐ下には血糊が溜まっている。


「な、なにこれ」


引きつり笑いで声を出した。


すると千鶴は最も聞きたくない言葉を口にした。


「死体、、に見えるね」


「、、、」


言葉にならない。


いや、本当は気付いていた。


一目見た時から。


玄関を開けた時から漂っていた。


あの匂いと結びついたからだ。


しかしどうしても自分の家と死体が結びつかない。


そして千鶴もだ。


何か知っているのだろうか、そう思い口を開きかけた瞬間だった。


「久しぶりね」


千鶴が先に口を開いた。


「あ、ああ久しぶり」


思わずそう返してしまう。


「元気してた?」


「そう、だね」


薄暗い部屋にも少しずつ目が慣れてきて千鶴の姿がはっきりと見えてきた。


千鶴の髪は肩までだった。


それは大学の頃と同じで、多分切りたてなんだろう。


彼女は肩を少し変えたあたりでいつも髪を切りに行っていた。


決まって肩まで


綺麗なストレートヘアだったから一度伸ばしてみれば、と言った事はあったが


ただ一言、「これが好きなの」と言っていた。


「あ、あのさ」


「ん?」


服装は薄い水色のワンピースを着ていた。


これは見た事がない服だった。


ひょんなところで時間の経過を感じる


「この、、この死体みたいなの」


「うん」


いや、なんて言えばいいんだ?


千鶴がやったの?


何しに来たの?


いつからいたの?


なんで中に入れたの?


聞きたいことが多すぎる



そして、最初に選んだ言葉は



「僕じゃない」

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