創世神話
それがあった
どこにあるのか、いつからあるのか
そんな疑問を持ってしまう我々には理解できない存在である
それは、それに付けるには余りにも矮小であるが、創造主、と呼ばれている
創造主は数多の概念の集合体
生まれては消える、その概念の中には
時と、空間と、魂と、熱と、光と…
今を構成している様々なものがあった
それが、何の因果か、消えていない
それだけの事が、この世界の創成の歴史である
そして、そこから父が生まれたのだ
しかし、父は寂しさだろうか、二つに別れた
それこそが今の絶対者であるヴァ・フレとル・フレである
二人は愛し合い、子をなした
生まれた五人の子は更に子を増やした
そして、今の主神達が生まれた
しばらくして、五人の子の一人、ラドルカミテネサダン・フレが火を、おこした
火はみるみる大きくなり、勢い衰えることなく、概念までをも削り取り、ついには新しい世界と呼べるものを生み出した
その世界は、カミテネの庭と呼ばれている
そして、この出来事は、カミテネの民の言葉を借り、ビックバンと呼ばれた
主神達は、世界を創ることを覚える
副神を創り出し、天使を創り、そして今、数多の世界が創られた
カミテネの庭、それそのものとそこで産まれた空想を借りて