落とし物
臭
ッッ!!!!!!
視界が大きく歪む
─なんだ?
見慣れない建物
─これは??
灰色の箱に満遍なく詰められた四角い板が、光を反射してくる。眩しい。
地面にはたくさんの平民どもが、謎の黒くて大きな石を持ちながら歩いている。
いや、平民か?
よく見ると、その白い服や黒い服は、自分の赤い服と変わらないように見える。
こいつら全員、貴族??
意識が戻る。
と、同時に、鼻をツンとつくような刺激臭に顔をしかめる。ん?なんだこの匂いは。
ガタン、ゴトン。
肩が揺られる。
耐え耐えからの脱糞の余韻で、まだ満足に身体を動かせないジョー。
揺られてゆらゆら、目は足下に焦点を当てる───
ンンンンッ!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!!!!!!!!??????!?!?!?
目に入る液状の茶色。
ズボンは脱いだままだし、ザベンに座ってるような感か…あれ?ザベン???
なんだか柔らかい。座り心地が良い。ザベンでは無いフカフカの椅子に、驚く。
周りを見ると、個室であるザベンジョにはいるハズのない人々が、こちらから顔を背けているー。
どういうことだ???
これっていわゆる、異世界転送モノってやつですか????